tosakensan さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
良い子に決して奨められない魔法少女アニメ(褒め言葉)
リアルタイムで見たい見たいと思っていながら、生憎日本から数年離れて暮らしていたため、ネット上での評判のみを見ながら期待が募っていく毎日を送っていました。今年になりようやくまとまった時間を作ることが可能になったためにBDを全巻購入。新編の映画版も含めすべて見終わりました。
私はアニメーションに限らず「エンターテイメント」とはどこかで、もしくは何か1つの要素が振り切れているということが良い作品であるポイントだと考えています。例えば同じ11年度のアニメーションでやはり話題になった「あの花」はとにかく視聴者を泣かせにかかる演出の仕方が突き抜けており、そこが多くの作品が氾濫するアニメ—ション作品の中でも評価されたポイントになっていると思います。
この作品のエンターテイメント性は「視聴者への裏切り」でしょう。視聴者を裏切るという点においては文句無しの100点満点です。もう散々語られ尽くしてはいますが、私も作品を見終わってよくその意味が分かりました。
キャラクターデザインも序盤のストーリー展開も王道魔法少女アニメのイメージそのものなので、初めはかなり観るのが辛いのですが、それも最初の2話だけです。こんなキャピキャピアハハなアニメをなんでゴールデンタイムに放映しないの?→→→否、放映できないですね、やっぱりこんなの。と評価が一変すること間違いありません。小さな娘さん、息子さんがいらっしゃる方は決して一緒に見てはいけません。この作品は夢も希望も与えてくれますが、それ以上の精神ダメージを間違いなく与えてくれますので(笑)。まあ単純にストーリーが全く低年齢向けでは無いので、大人が楽しむアニメとして割り切りましょう。
全12話に全く無駄が無く、高いレベルにまとまっています。特にストーリーは非常に練り込まれており、間違いなく名作と呼べるものです。絵柄に抵抗が無ければ、男性・女性問わず見て欲しい作品です!!
今回珍しく特定のキャラクターが好きになったのでコメントを。
個人的にはさやかが・・・・。さやかが不憫すぎてなりません。救いが無いにも程があり、いくら虚淵さんが脚本と言えど酷すぎます(泣)。・・・なので好きな回は8話、9話ですね。まどかを含め魔法少女は少し達観しすぎな所があるなあと思っていましたが、さやかはその中で唯一、等身大の中学二年生の女の子らしさ(良い部分も悪い部分も)を持ったキャラクターのように見え好感が持てました。一番魔法少女らしい性格してそうですし。
やはりこんな作品小さな子供には見せれません。
・・・いや、これは褒め言葉です。本当に。
あと、さやかファンは新編の劇場版を是非観ましょう。多いに活躍してくれます。少しは溜飲が下がることでしょう。