atsushi さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
終わっちゃった。。。
True TearsやAngel Beats!のP.A.Worksが原作ごと作った上に2クールアニメと、期待せずにはいられなかった。
シリーズ構成 - 岡田麿里、というのも感動モノには欠かせない。
最初は昼ドラ的な旅館の仕事の話かと思いきや、超電磁砲のような女子の日常を描いた学園モノでもあり、家族関係も出てくる話で、ご当地アニメでもあり、別にアニメでわざわざやるような内容でもないかな、とも思ったが、あまりに出来が良すぎて実写じゃ再現は難しいレベル。
キャラの設定やら関係性も深く掘り下げられていて、特に2クールに入ってからは主人公を中心に回っているのではなく、一人一人にスポットが当てられて群像劇のような感じ。
相対的に、ラッキースケベを全面に押し出してるわけでもなく、声優のキャラだけで持ってるかと思いきや、風景の作画やストーリーの引っ張り方や小ネタの仕込み方も秀逸で、True Tearsより5倍はスゴイと思う。
25話の構成が凄すぎて、まるで総集編並みに全員の心情が語られているというか、最終回は伏線を全部回収するための回になる予感。
最終回のぼんぼり祭りの作画はスゴイんだろうなぁ、と期待していたら、予想以上の出来でビビった。
ぶっちゃけ、最後の終わり方は納得が出来なかった。
作品の内容的に、仕事の話やら現実的なものや心理描写が非常に多かったが、お金に関する話は一切出てこなかったので、なんだか整合性に欠けるラストだった。
25話で謎を残したまま終わってても良かったくらい、そこまでの出来は良かったので最後だけガッカリだった。
もしかして、もうすぐ出るドラマCDで補完される内容なのだろうか!?
とりあえず、社運をかけたようなプロジェクトだったのでコケてなくて安心。
どう繋がるかは分からないが、原作はP.A.Worksなので2期が見たい。
こんな作品をリアルタイムで見れてることが感動。
2周目を見たのでネタバレ追記
どうやら、喜翆荘のモデルになったと言われる白雲楼ホテルというところは倒産の末に廃墟になり、あまりのボロさに文化財指定も解除されて取り壊されたらしい、というエピソードを聞いて、地元的の実在する旅館的にはコレでもハッピーエンドになるのかなぁ!?と思ってしまった。
そう聞くと、変に雑誌で取り上げられて客も増えてめでたしめでたし、なオチよりは、一旦企業活動を止めて修行の末に再出発できたらいいな、の方がはるかに現実的とも言える。
こんなリアルな話を題材によくアニメを作ったもんだと感動した。
いや、もう存在しない旅館はアニメじゃなきゃ映像化できないか。
アニメ発のぼんぼり祭りが本当に行われ、実際に地元の温泉に客が入ってると聞くと、本当に夢のような話なのかもしれないのと同時に、これが成功事例になれば良いと思った。
でなきゃ、ネタとなった温泉街もこんな景気じゃ潰れるんだろうなぁと思うと、非常に意義のある作品だったと思う。
と同時に、そんな作品中で最重要の観光資源になりえた廃墟のホテルを他の用途に使ってでもアホみたいに予算をかけてでも修理しなかった自治体、、、残念でした(笑)
けいおん!のモデルになったと言われている豊郷小学校旧校舎群は、取り壊しが決まってたのに住民が座り込んで取り壊しが中止になって文化財になったのと比べると、真逆の結果。
脚本を書いた人がここまで考えてラストを組んでたとすると、富山や石川県の中では社会的メッセージを持った作品なのかもしれない。