Lovin さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
見た感じ
■概要{netabare}
原作:NeSKeS
監督:池端隆史
シリーズ構成:水上清資
キャラクタ原案:士貴智志
キャラクタデザイン:岩倉和憲
制作:J.C.STAFF
話数:2クール全24話(未放送話あり)
OP:「明日のBlue wing」
by 小枝
ED1:「あなたと言う時間」
by CooRie
ED2:「あなたと言う時間」
by 中原麻衣
{/netabare}
■主な登場人物
何の役にも立たないお荷物娘(主人公)
ある事件が理由で幼少期の記憶が無く祖父と二人暮らし。
狡賢くて色ボケなお局様
賞金稼ぎ会社のリーダー的存在で色んな意味で大人の女性。
メカヲタク
比較的まともに思えるがメカに目の色を変える上に大食。
怪力暴力女
手加減なしの怪力で街を破壊するが沸点は低くなく案外普通。
直ぐ銃をぶっ放すバカ
銃の扱いは凄いが沸点が低く血気盛んなトラブルメーカー。
■感想
TV放送を視聴。地表の殆どが水没した近未来の世界での万屋(ネレイス)の一癖も二癖もある面々と主人公の過去に関わる謎を描いた話。
序盤から中盤までは万屋や面々の日常が多く描かれる。怪力暴力女は少し遅れて登場するが、このキャラが出てきてからがある意味本番で面白くなってくる。直ぐ銃をぶっ放すバカが暴れだすと怪力暴力女がテコンドー(主に踵落とし)で大人しくさせるのが王道パターンとなる。
終盤は主人公の過去が深く関わっているシリアスな部分が描かれるが、部分的にコミカルな要素は残っている。中盤に入ったところで一度主人公の過去について詳しく語られるが、終盤に起こる展開や謎の登場人物の詳細は意外性も見応えもある。
主人公にはその身に起こるある事件以前の記憶が無く何度となく思う出そうと努力するが記憶は蘇らない。滅入る主人公に対して周囲は、励ましのつもりで未来を築くことを諭すが当初は受け入れることが出来ない。これを繰り返すうちやがては受け入れていくことになるが、詳細な描写はないものの主人公の心中を考えると締め付けられるような思いになる。
上記のように私は感情移入できたので、シリアスなシーンは勿論コミカルなシーンにもやり切れない思いを感じてしまう。感情移入してしまうと、祖父が墓場まで持っていった秘密が切な過ぎて苦しくなる。最終話でサラッと流されるような形になってしまうが、祖父には相当の重圧があったと思わざるを得ない。
不幸な主人公ではあるが、万屋の面々に気楽な人物が多くて悩んでいる暇が無いこと、後半ではあるが主人公が就職を目指す大組織に良心的な人物が登場することが救いとなっている。特に後者は、この世界の思想を覆す事象に深く関わっており、全ての謎が解明されたときの解放感を手助けしている。
作画は取り立てるほど良くなく、キャラデザも目が特徴的だったり、登場人物の医療の露出が大きいなど癖もあるが、終盤までは面白いシーンが多く十分楽しめる作品だと思う。
■作品の傾向{netabare}
曲名や映画のタイトルをサブタイトルにした作品などを何か見たと思うのだが思い出せない。
それを除いた全体的な雰囲気は「R.O.D the TV」辺りが近いように思う。
{/netabare}
■蛇足:{netabare}
登場人物の略称は、第七話で万屋の支店長の家での呼称(娘談)を採用している。
乗り物に車輪が無いくらい技術が進歩しているのに、癌はまだ不治の病のままらしい。
あと車輪の無いセグウェイのような乗り物には乗って見たい。
ドロンジョ様並に年齢不相応の色気の狡賢くて色ボケなお局様は25歳らしい。
{/netabare}