かしろん さんの感想・評価
2.2
物語 : 1.0
作画 : 1.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
アニメ制作の愚痴?
【20話まで見て】
あらすじ{netabare}
羽佐間正義。雑誌のモデルを中心に、少しずつ活躍の場を広げようとしているタレントだ。
彼には2つの秘密があった。
その一つ。
特撮オタクであるということ。ヒーローに憧れる彼は、大量のグッズが並ぶ部屋があったり、休日はプロジェクタを使って過去作を鑑賞したりして過ごすのだ。
そしてもう一つ。
サムライフラメンコ。赤を基調とした全身スーツに胸にはSFの文字。真っ赤なヘルムにゴーグルと白いバンダナで顔を隠したその男。
悪がはびこる町に降り注ぐ一筋の正義の光。今日も悪と戦え、サムライフラメンコっ!{/netabare}
H25年秋ノイタミナ。”デュラララ!!”、”夏目友人帳シリーズ”の大森貴弘監督。同監督のノイタミナは”海月姫”以来。
また、”今、そこにいる僕”、”俺妹シリーズ”でも努めた倉田英之がシリーズ構成。
4話まで感想{netabare}
ネット情報によるとキック・アスという映画にソックリなんだそうだ。見たことがない映画なのでどんなモノやらwikiってみると、「あぁなるほどね。そりゃそう言われるわ」という感じ。なので、多分、この作品はこのキック・アスを見たことがある人が同じ部分や違う部分を見出しながら、キック・アスとはどういう風に違う地点に着地させるのかを想像する、って見方が一番楽しめる視聴法なんだと思う。
見てない自分が楽しめているのか、というと、まぁ極普通。つまらねーとも思わないし、次が気になるぜっ!ってほどでもない。「サムライフラメンコ略してSFって、何がSFだよ。ベッタベタに現実に即してるじゃん」などと思ってみても一瞬の話しだし。
また、ネット社会と現実社会のリンク性、みたいなのを面白く見せてくれる風でもなさそうだしね。
はてさて。
これの放送を意識してか、数週間前の奇跡体験アンビリバボーで「現実にいるヒーロー特集」ってのをやってた。アメリカには実際に自作ヒーローコスプレをして自警団っぽいことや慈善活動をしている人がいるんだそうだ。結構本格的なコスプレをしてて面白かった。
また、日本でちょいと有名なのは「ベビーカーおろすんジャー」だわね。これも番組で取り上げてた。
喧嘩の仲裁云々など暴力が絡むのはどうかと思うが、人に対する細やかな親切が広がっていく切っ掛けの一つであってくれたら良いですな。{/netabare}
5話以降14話まで見ての感想{netabare}
久々に全面に苦しさが見える危険なアニメを見ている。
EDだけは前期も後期も見れるなぁ、と。
ヒーローに憧れた青年がヒーローになってみるもなかなかうまく行かず、それでも小さなことからコツコツと努力していった結果、徐々に本当のヒーローとして街の人に認知されていく。
というストーリーだったのが、途中からリアル怪人にリアル怪人軍団が出てきて死人までだし、挙句の果てには、現在は戦隊モノとして巨大ロボまで出てくる始末。
勝手な想像だが、
「日本でキック・アスみたいなことをやったらどうなるかって感じの物語を」って企画で始めて見たものの、
放送開始したら「まんまキック・アスじゃねーかよっ!」ってツッコミが入りまくって、
「このままじゃパクリとか言われるから路線変更して単独ヒーローモノ→戦隊モノにするか」と舵を切ってみたら、
急激に舵を切りすぎてストーリーもツマラなければ作画も後期OP映像も間に合っていない何ともならないモノになってしまった、
と感じる。
前期の単独ヒーローやってる時の、毎週怪人出して毎回爆発して死んでいくパターン、みたいな話は、スケジュール組んでしまったからにはどんなものだろうと毎週アニメを作って放送しなきゃいけねーんだよっ!みたいな製作の愚痴みたいに思えた。
今の日本で本当にリアル怪人が現れたらどうなるのか、とか、やろうとしている試みはなかなかに面白そうなので、じっくり腰を落ち着けた内容で見てみたかった。
なんだかんだいいつつ見続け、最後まで見るんだろう。
というか、この破綻したアニメにどんなオチをつけれるのか。それを見てみたいのだ。
メタフィクションとして衝撃的ラストを、とかやれような気もするので、頑張って欲しい。{/netabare}
20話まで感想{netabare}
14話までの感想でメタフィクションについて触れたが、18話でメタフィクションをオチとして特撮ヒーローシリーズ編を完結させた。
メタフィクションは、そうと感じさせずにストーリーを展開していき、それをオチとすることで「やられた、そうきたか」とカタルシスを感じさせるのが普通の手法な訳だが、ここまでバレバレでやってきてのオチだから相当なもんを持ってくるのでは、と思ってた。
だが、オチで感じ取れた解釈は「アニメを作るということ」を愚痴まみれで描いたどうしようもないものだった。
18話で世界の意志と正義が会話するが、ここで語られる”敵を倒す”をアニメ制作と置き換えてみよう。
規模の小さなアニメをやって、それが口コミで評判となる。
評判を受けて、自分がやりたい、やりたかった色んな作品を作るが、相手や市場規模がどんどん大きくなって飽和状態となり最後はどん詰まりになる。
そこでアニメ制作をやめたらそれがパッケージとして売られて一個人に戻れる。アニメ制作を続けるなら市場の要望を聞いて作ればどんどん作品はつくっていける。だが、それは自分が作りたいものではないかも知れないし、それにアニメ制作には周りの人への被害が軽いものではない。
さぁ、どうする?
と聞かれて正義は「アニメ制作はやらない。ただのアニメ好きに戻る」と決断した訳だ。
で、どうなったというのが今やってるところ。
一個人に戻ってみたがアニメ作ってた人って世間の目は変わらない。
結局、アニメ制作の快感から抜けだせず、アニメ制作を求めてしまう。
たとえ周りに被害が出たとしても、アニメを制作しているから自分があるというアイデンティティがある限りそれからは逃れられない。
んではこっからどうなるか。勝手に予想してみよう。
・アニメ制作を受け入れる
自らが悪となり誰かに倒してもらうパターン。倒すのは後藤さん。
・アニメ制作から決別する
コレが最後の戦いだーっ!と自分の中にある悪と自ら戦い昇華するパターン。自分で自分を倒してしまうので、病院のベッドで寝たまんま。傍らには後藤さん。
・さらにメタフィクションを重ねる
全部レッドアックスのおっさんが書いたシナリオに従ったただの特撮番組だったというパターン。出演者皆で「おっさんの書いたシナリオメチャクチャだわー」ってけなす。
・いっその事・・・
結局、正義の夢オチ。なーんだ、全部夢だったのか、と言いながら、月には光を出し続けるボールペン。
はてさて、どうなりますやら。{/netabare}
感想{netabare}
物語:路線変更から全く面白くない。何をやりたいのか分からない。
作画:物語がそれ程魅せる内容ではないのでこっちで頑張って欲しいんだが、正直厳しい。人を動かすのは大変なのは分かるが、人を動かしている風に見せる技術すら危うい状態。
止め絵すら顔が崩れている。
声優:悪くはないが・・・
音楽:自分でも何がどうしてという説明をさっぱり出来ないんだが、前期エンディングテーマ曲の「デートTIME」を気に入ってしまった。
あのデジタルテレビが苦手とする細かいものが縦横無尽に動きまわるED映像と共に流れるこの曲がやたら心地良い。このEDを見るために番組を見ていると言っても過言ではない。
後期EDも前期ほどではないが良い。
キャラ:公式HPを見たが、正義以外の男性キャラの年齢が低すぎるような。後藤なんかは30歳くらいでも良いのでは。{/netabare}
ふーむ・・・噂の映画を見る気は起きないしなぁ・・・