roro-k さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
避けてとおれナイ作品.....。
とうとうコレのレビューを書くときが来ましたか……、とは言っても平常運転です。特別ダイヤでの運行はゴザイマセン。
ワタシの評価は
エピソードとして100点満点中 68点。
日本アニメ史的評価点 ∞ 点
と、させていただきまスた。
純粋にオハナシとしてみたときには、ゆっくりとお話が動き出す前半、セカイのカラクリに気づき友引町脱出をはかるも失敗、ついには垂直離着陸機ハリアーによる上空への飛翔、そして明らかになるセカイの真の姿(劇中最大のクライマックスシーン、まさに息をのむ名シーン?です)。廃墟と化した友引町での生存を約束されたサバイバル生活、ここまでは文句の付けようがない位オモシロイ。やがて迎える黒幕との対決、と こ ろ が である、ここら辺からお話が陳腐になってしまう、まるでマンガ映画のように.(いや、マンガ映画なんだけどさあー.)。特にあたるが夢邪鬼の夢セカイをブチ壊したあとの夢オチの連続は さ む い (押井守監督、力尽きたか?)。ここら辺の出来の悪さが引っかかって“合格点”があげられない(感想には個人差があります)のですヨ。以降、夢邪鬼が再び取引を持ちかけるシーンからエンドロールまでは“スバラシイ”の一言。とくにあたるとラム達の日常シ-ン後からのエンドロールはアニメの歴史に残る名シーンですネ(感想には個人差があります)。 以上がエピソードとしての評価なのですけれど.....,,,本題はコレからなのですヨ。
あらかじめコトワラセテいただきますが、ワタシのレビューは100%の独善によって書かれています、よって異論は認めます。
日本の戦後アニメ史には3回の転機があり、それによって日本のアニメは世界に類をみない独自の進化を遂げるに至りました。
(手塚治虫先生は開祖でいらっしゃるのでのぞかせていただきます)
ひとつ目 「宇宙戦艦ヤマト」
これによりアニメは「作品」になった。商業ベースにのせられる商品として市民権を得たということです。
ふたつ目 「機動戦士ガンダム」
この作品によってアニメは「物語性の自由」を獲得しました。従来の勧善懲悪にとらわれない自由なストーリ性を獲得したということです。
そしてっみっつ目 「うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー」
コレに関しては 「表現の自由」の獲得といえると思いマス。それは対象の自由であり、方法の自由でもあります。
もともと「ビューティフル・ドリーマー」は構成上夢と現実の堺が曖昧です。それは「夢オチ」で片付けられる限界を超えています(ラストですら実は夢世界である可能性もあります)。、当時この作品をご覧になられた数多くのクリエイターやクリエイターのたまごだった方々の衝撃はどれほどのものだったでしょう「ナニヲツクッテモイインダ、ヤリィー!!」などと、セカイの中心で叫ばれた方がどれだけおられたことか想像に難くないです(この作品の当時の評価は高かったようですしネ....).。しかし、この甘味な「ナニヲツクッテモイイ」代償がいかに大きなものであるのかを押井監督自身が次回作「天使のたまご」で世に知らしめることになるのですが.....。
ワタシはこの作品からの一連の押井作品が日本アニメ界に与えた影響は計り知れないと考えております。☆庵野秀明さんの「新世紀エヴァンゲリオン」なんかとくに顕著な例ですよネ、ロボット物が最後、精神世界のみのオハナシになってしまうという。まさに日本のアニメーション独自のトンデモな展開(ソレがイイことかワルイことかは別にして)。でも、そんな他では絶対に見ることができない作品を創り出せるということこそが世界に誇れることではなかろうか?と、ワタシはおもっているのですヨ。
◆ワタシ自身のネタばれ◆
「魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語」の鑑賞と「らき☆すた」のレビューがきっかけで本作のレビューを書くに至りました。2作品共 まちがいなく本作の“影響”を受けたシーンがありますよネ。
ジャパニメーションと世界から評価される日本のアニメの成り立ちには本当は実に様々な要素があると思われます。ここでワタシが取り上げたのはその断面の一部でしかアリマセン。
たとえば~、そう、スタジオ・○ブリとか....,いつかオハナシできるとイイですネ(はい、そう思っているのはワタシだけですネ)。