akubi さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
名作でした
1話からすでに名作の香りが漂っています。
とにかく物語全体を包む雰囲気がいいですね。ノスタルジックで、優しい。
色使いも夏らしさがよく出ていて◎
子供の頃に友達と過ごした夏の思い出、セミの声と秘密基地。こういったモチーフに否応なく惹かれてしまうのは何故なんだろう・・・。
リアル体験の思い出補正もあって、あの雰囲気だけで涙腺が多少緩くなってしまった人は僕以外にも結構いるんじゃないだろうかw
物語の構成もしっかりしていて、各話に見所があり目が離せません。引きの演出が本当に秀逸で次の話が気になってしようがありませんでした。『ふざけてるわね』w
登場人物が皆、しっかりとキャラが立っていて、それぞれが抱えた思いも丁寧に描かれているので観ている方の心にすんなりと伝わってきます。
ノイタミナは人物の心情を無理なく表現する演出が本当うまい。間の作り方とか表情とか。
間違いなく観て良かったと思える大好きな作品なのですが、だからこそ不満点は出てきてしまいますね。。。
特に終盤の駆け足展開は残念でした。
ポッポは自分だけの価値観を信じて世界に飛び出し、常識に捉われない大きい男だと思っていたら、実はめんまの死を目撃して罪悪感から現実逃避してただけだった、みたいにも見えてしまう。ポッポに関してはもう少し描き込んで欲しかったです。
同様にイレーヌもですね。
おそらく一番めんまの死によって心に傷を負っているであろう彼女が現実を受け止めるまでの心の経緯がほとんど描かれていない為に、どうしても唐突感が拭えないところがあります。
唐突といえば最終回、バスターズメンバーが懺悔するシーンと、めんまが成仏する際のかくれんぼシーン。観ていて若干置いてけぼりにされた感がありました。。。
かくれんぼは少し前のシーンでめんまが付いたとっさの嘘を完結してる形なのですが、大団円として持ってくるには間隔が短すぎる気がしました。
たとえば「子供の頃、めんまはかくれんぼの名人でいつも見つけられなかった」
とか「かくれんぼをしていた時にめんまが事故で亡くなってしまい、永遠に『めんま、みーつけた』を言えなくなってしまった」
などの伏線がもっと前に提示されていれば(後者はちょっと嫌ですが・・・)大分違った印象になったかなと思います。
あとはED曲のsecret baseにちょっと頼りすぎてるかな?という感じがしました。名曲だしこの作品にぴったりなのは間違いないですがw
少し嫌な感想も書いてしまいましたけど、この作品について一言といわれればやっぱり
あの花最高!
ですねw