jethro さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
言葉にしなければ伝わらないもの
多くの方がおっしゃっているように
思いもかけず良い話でした。
しかし「泣き」「笑い」の波の大きさが激しく
ともすれば沈没するような危機的なバランス感覚でした。
ヘビー級のシリアスと超軽薄なギャグの混在は
うまくいっているケースと失敗しているケースの落差が大き過ぎました。
そしてキャラクターなんですが
琴浦さんはいいと思うんです。
主役だし過去もその背景も二十分に描かれてますから
問題は真鍋(まなべ)なんです。
妄想スケベとか、誠実とか、描かれていること全てにおいて
別に文句はないんです。
{netabare}事件の件で反目する辺りなんかも
それまで全肯定だった彼の誠実な姿が表現されていて良いと思いますし・・・{/netabare}
ただ、琴浦さんの相手キャラとしては薄すぎるんです。
部長も森谷さんもそれなりに色濃く描かれているのに
真鍋にその濃さが無いんです。
濃ければ良いってものではないと思いますが
琴浦さんに対して「手放しでほぼ全肯定」って?
「コイツの事が好き」という心の声に説得力が無い・・・
ほんの少しでもこの部分にスポットをあてる事が出来たら
例えば「過去」とか「家族関係」とか・・・
平たく言えば、この手のキャラだったらロボで充分だと・・・
原作は4コママンガからのアニメ化と聞きます。
これはひとえに
30分のドラマ仕立てにする労力が
ただ事ではなかった事を指すのではないでしょうか
そういった意味で、良くぞここまでという感があります。
特に多くの方がおっしゃっている1話などは
とても4コママンガからの転用とは思えない素晴らしい構成でした。
・・・だからこそ・・・ここまでいけるのなら・・・と
思ってしまう訳です。
おしいと思います。
もったいないと思います。
{netabare}連続通り魔事件は思いもよらぬ展開でしたが
こちらもまた中途半端でした。
特に犯人の扱いとか・・・
パトカーに乗せる際の刑事とのやり取りは明らかに失敗だと思います。
対して最終回
それまで溜まっていたものを、お互い吐き出すように喧嘩する姿
その先にある「本当の心」・・・これには泣かされました。
とにかく
きちんと家族との和解まで描かれていてホッとしました。{/netabare}