遥か彼方 さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:今観てる
自分は二期からでもハマったらしい!美しいとも愛でようとも感じられない花の宮のせいで!(キャラへの毒舌であっても最高の賞賛です)
私に取ってスポーツものの頂点は多分「スラムダンク」になると思う。それは今この作品を見始めた今でも変わらないし、あの作品の駄目主人公始め個性的なキャラと男臭さと熱さと激しさは唯一無二の物だと思う。
上記も一因とするが他の理由も有ってこの作品は「視聴しないように」していた。
わざわざこんな言い方をするのにはまあ自分なりに理由は有るのだがそれはご想像にお任せする。
何故突然視聴し始めたか?
ただ単に視聴出来る時間だから、と言うのが率直な意見できっかけだ。
ファンに取って、好きな人に取っては随分失礼な事を並べ立てているのは承知だが、まあここまで視聴する気が無かった。視聴しないようにしていた自分があまりの「人気作」ぶりにそれ程までなら視聴してやろうじゃないか!とある日観てみた。
イケメン達は目の保養になるがやはり「スラムダンク」と比べて「綺麗過ぎる」、それが第一印象。
でも「キセキの世代」と言う初めての設定は興味深く、黒子テツヤと言う一見空気だけど凄い能力の持ち主と言うキャラ設定も自分の好みであり、一期は流し観していたものを真剣に観てみようと思える様になる。
結果、やっぱり試合のシーンは燃える!!!
予想以上に引き込まれて次が楽しみで仕方無い!
一期も観ていたら友情や色んなドラマが有りもっと二期を楽しめていたんだろうが、私には今からでもこの作品を観ても楽しめる!と感じられた。
バスケの試合シーンで惹き付けられたと言う事は、バスケのスポーツアニメとして立派に一番大切な部分が魅力的だからだと思う。
何を当たり前の事を言っているのか。と思うかも知れないが、観る気の無かった視聴者に視聴続行させるだけの魅力の有る試合を描いた、これって意外と非常に重要じゃないかと思う。
「スラムダンク」一択だった私にこの作品は同じバスケの試合で挑んで来た!
今からでも遅くはない、これは非常に面白い試合になりそうだ!
私が完全にハマったなと感じたのは日向と木吉の過去編を観た時だった。
その直前に登場して来たスポーツマンの風上にも置けないドゲス選手花宮真。
あんなキャラに!と認めざるを得ないのが大変屈辱的であるが、彼が出て来なかったら私は今ここまでハマっていなかったとハッキリ言い切れる。
アニメを観ていてあそこまでキャラにムカつき胸くそが悪いと思ったのは本当に久々だった。
しかしその視聴時の怒りが反対に
「絶対勝て!こんなクソ野郎に負けんな!!!」
と誠凛との勝敗に私を思ってもいなかった程熱くさせたのだ。
まああそこまで無茶な反則プレイをしていて、審判は何してるのか!と言うツッコミは入っただろうが。
とにかく花宮と言うキャラはドゲスの鑑だった。
奴のどこまでも人を小馬鹿にする真っ赤な舌を出した表情ごと、何度ブラウン管越しに殴ってやりたくなった事か。
一つ興味深かったのは
「小細工抜きでも俺はお前らに勝てるんだよ」
と言い次の瞬間驚く程華麗なシュートを決めた事だ。
決して下手だからラフプレイでもしないと相手に勝てない訳じゃなく、ただ「友情」と言う言葉、そのもの自体に嫌悪感を抱いていただけで「友情」を生み出す人間ごと潰してやる、と決めて自分では決して手を汚さず指示だけを送っていた。
どこまでもどうしようもないクズだ。
彼が「友情」を敵にして全力でそれを「見せ付ける奴等を潰す」など下らない事に全力を費やさなくて、普通にスポーツマンシップに乗っ取って戦えばそれなりに誠凛を苦戦させるだけの実力は有るだろう、に。
それを残念だと思うか、よくゲスを貫いたと思うかは人それぞれかも知れない。
私は迷わず後者だった。寧ろいつ敵の「友情」に絆されてしまうのかハラハラしていたくらいだ。
イメージ的にはこう言ったバトル作品なら、敵は敗北したら改心したり突然ボロボロに崩れ去りみっともない姿を晒したりする。
しかし彼は見事に一度も「負けた」姿を晒さなかった様に思う。最後の絶叫だけは本当に全身から悔しさを爆発させたのだろうが。
木吉が彼の一度きりのシュートを褒めた後でさえ
「てめえらは絶対潰す」
と最後まで攻めの姿勢を崩すことが無かった。
あれだけの「最高の信頼」に屈する事が無かったのだ。
強いチーム達が汗水垂らして必死で正当な戦いをしたり、弱い選手が勝利を掴む為にラフプレイをする。
これらはスポーツ作品なら妥当な展開だと思う。
だが花宮は両方違った。
徹底したドゲスだったが故、私の心を激しく突き動かした。
自分にとっては
非常に、魅力的なキャラだった。
そして彼との試合を見続けた自分は、勝利までの道のりを応援していく内に型破りな黒子テツヤをキーマンとした誠凛と言うチームの魅力にもハマって行った。
だが花宮との試合が終わって一番好感を持ったのは日向。
彼が今バスケをする意味、日吉とハイタッチをした瞬間。
今ある彼に思わぬ共感と感動を覚えた。
ので木吉との約束を見守りながらこれからも迷わず視聴続行。
(最後に余談ですが、花宮の中の人が何回か観るまで福山潤さんだと気付きませんでした。一応彼の声は大体聞き分けられると思っていたのですがwそれだけ花宮と言うキャラの強烈さと、声優さんの演技に魅了されていたみたいです。福山さん凄い!)
これから絶対面白くなりそうで、本当に目が離せません!