jethro さんの感想・評価
3.3
物語 : 4.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
一歩先行く更生ドラマ
一般的に「性善説」とは人間の本性は基本的には善であるという理論に基づきます。
極論で言うと
誰かが誰かを傷つけたとします。
それは一見して悪業と思われますが
その奥底には必ず善行としての意味合いが含まれているということ
要するに悪者なんて存在しないということ
(あくまで一般的な解釈なので、突っ込みは勘弁して下さい)
本作で描かれる主人公 めだか ちゃんは
これを基本理念として描かれるキャラクター
巻き起こる様々な事件の解決は
その事実を白日のものへと曝し決着をつけると言ったものではなく
事件の解明は当然のことながら
該当者に対し「お前ホントはイイヤツなんだよ」と
身分の隔たりなく超上から目線で発言し
実力行使をもって「更生」させる事が解決であり
それこそが最大の目的となっている
タイトルの「めだかボックス」とは
生徒会が設置した「目安箱」の事だが
主人公 黒神めだか の名前にも由来する
目安に対する目高、上記 上から目線にも起源するとみて誤りではないでしょう。
そんなスーパー「更生」ドラマですが
後半には
「性善説」に対する「性悪説」を唱えるキャラも登場
一般的には表裏一体、つまりは同じ意味合いを持つ
二人のキャラクターの対決は実に原作者 西尾テイストらしい物語の展開で
その結論に、あれやこれやと思考を巡らせてしまいました。
西尾ドラマと聞くとセリフの多さや少々小難しいイメージがあるかも知れませんが
本作は他の西尾作品と比べても遙かにユルい話なので
西尾作品が苦手な方も充分楽しめるのではないかと思います。