じぇりー さんの感想・評価
3.5
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 2.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
映画だからこそ成立できた含蓄アニメ
特に空中戦における、空や戦闘機などのCGの描写が流石の映画クォリティー。
独特の「間」だとか、登場人物たちの見せる意味深な表情やしぐさの描写に、惜しまず尺を取る。映画クォリティー。
難しい説明は抜きだ。とにかく画面から己で感じ取れ!映画クォリティー。
主要キャラクターに職業声優ではなく、俳優を起用する。映画クォリティー。
ストーリーは非常に含蓄に富んでおり、生きること・死ぬこと・愛すること・戦うこと…など人間の本質的な部分について考えさせられる内容になっているので、個人的にはお勧めしたい作品ではある…が、
キャラデザや、声優など、かなり見る人を選ぶ作品になっている。
事実、主人公2人の声、特に女性の方の菊池凜子の演技の不味さといったらない。
恐らく、プロでも演じるのが難しいであろう、何かと精神不安定なこの役どころは、いくらアカデミー賞ノミネート女優とはいえ、声の世界ではキャリアのない彼女には荷が重すぎたように思う。(あのノミネートされた映画も、そもそもしゃべらない役だったしナ…、この方は表情や存在感で魅せる女優さんなんでしょう。)
特に激高して叫ぶシーンや、終盤、物語の根幹をなす謎に迫る非常に大切な台詞のザ・棒読みには、げんなりした。
…と、声の不満が噴出してしまったが、考察モノが好きならば見てみて損はない作品だと思う。