ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
たしかに神アニメ
インターネットコミュニティにおける昨今の風潮として
なんでもかんでも頭に「神」と付けたがる人が多いようですね
しかしながら本当に深い感銘を受けたのであれば
それは自らの言葉で責任をもって表現すべきものであり
その義務を放棄して「神」の一言で済ましてしまうというのは
ボキャブラリーの貧困さを全世界に向けて曝け出しているようなものであり・・・
ん?違うの?
え?作品の質の話はしていない?
ヒロインが産土神!?
それは確かに神アニメと認めざるを得ない・・・
ヒロインの中古問題で物議を醸したり
最近巷で大人気のヤマカンの話題に登場したり
今や売れっ子声優花澤香奈さんの代表作の一つとされていたり
作品そのものとは別のところで話題に上がることが多く
前々から見てみたいと思っていたものの
なかなか機会に恵まれませんでした
そんな折にニコニコで再放送ということで
これを機会に未放送の第十四幕も含め視聴完了です
最初の数話は割とシリアスな展開で
あまり面白いとは思わなかったのですが
花澤さんの演じるざんげちゃんが出てきた辺りから
だんだんコメディ色が強くなっていって
そこからは回を追うごとに面白くなっていきました
それが突然11話でシリアス展開に逆戻り
せっかく面白くなってきたところなんだから
このままギャグアニメの道を突っ走ればいいのに
なんだかもったいないな
というのがその時の正直な感想でした
しかし最後まで見終わってみると
あの急激すぎる方向転換の意図が何となく理解できました
~・~・~・~・~・~・~以下ネタバレあり~・~・~・~・~・~・~
他愛ない、それでいてかけがえのない日常というやつは
実はものすごく危ういバランスの上に成り立っており
ほんの些細なことで崩れさってしまうもの
どんどん加速していくギャグパートが最高潮に達したところで
それまで作り上げてきた流れを一気に壊す
かみ合っていた歯車が軋んで奏でる不協和音
ふてくされて事態の収拾を放棄する仁
そんな彼をすっと見守ってきたつぐみに叱責されて
やっと失ったものの大きさに気が付く・・・
あの強引すぎる転換はその落差を強調することによって
その喪失感を視聴者に共有させたかったのではないでしょうか
「中盤は面白かったけどそのままシリアスに戻って欲しくなかった」
という人はまさに製作者の思うツボ
私同様監督の掌の上で踊らされていたわけですね
ちなみに第十四幕は思いっきりギャグ路線に戻ります
きっちり笑わせていただきました
うん・・・やっぱいいなぁこの感じ