STONE さんの感想・評価
3.1
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
個々の要素はやっぱり大事なんだなと
原作は未プレイ
高校生が部活で巨大ロボットを作る話と、君島レポートを軸に人類の未来を左右する陰謀の
話が並行して描かれる。この展開自体は面白そうであったが、実際に視聴すると互いが相手の
足を引っ張っているような感じ。
特に君島レポートの方はちょっとづつ核心に迫っても、部活の話に緊張感を絶たれる印象が
強かった。
あまり他作品と較べるのは好きではないのだが、この作品は成り立ちからどうしても
「シュタインズ・ゲート」と比較してしまう。「シュタインズ・ゲート」が緊張感の持たせ方が
抜群だっただけに余計に・・・。
それぞれ別の展開で進んでいた話が終盤で結びつくことで盛り上がるような話なので、別に
中盤までは2つの話が噛み合う必要はないのだが。なんだろうなあ、演出がうまくいってないの
かなあ。
部活の話の方は、徐々に部員が集まっていく展開はそれなりに楽しかったが、肝心のロボット
作りの方は部長の瀬乃宮 あき穂だけが突っ走って、肝心の部分は大人を始めとする外部が
手伝って解決したみたいな展開が多い。
まあ普通の高校生だけで巨大ロボットを作る展開はあまり説得力がなく、そういう意味では
大人が大幅な介入するもの仕方なしと言えるが、その分「努力と友情」みたいな青春モノと
しての盛り上がり方に欠けたかな。
このロボットの動力源にモノポールが使われるが、このモノポールの扱い方がどうもよろしく
ない。
フィクションには多かれ少なかれご都合主義があってしかるべきだとは思うけど、ただ降って
きてそれだけというのはちょっとひどすぎる。しかるべき説明や他の展開との関連性があれば
良かったんだけど。
このモノポールだけじゃなく、全体に取ってつけたような設定が多く、そこに至る理由や
その後が判らない。
細かく挙げていくとキリがないが、パッと思い浮かんだだけだと、
・神代 フラウの母は結局どうなったのか?
・行舟 愛理の不治の病は治ったのか?
・日高 昴の父は何故あれほどロボットを憎むのか?
など。
この辺はアニメ化にあたって削られたものなのか、原作から投げっぱなしなのか、よく
判りませんが。
あとメインの二人も個人的には魅力薄だった。
八汐 海翔があき穂をやさしく見守る要素があったり、あき穂が姉の思いを引き継ごうと
しているやさしさを持っていることは判るが、どうもゲーム「キルバラ」以外は何もやる気の
ない海翔と、ガンつくプロジェクトにばかり意識が行って、回りの空気が読めないあき穂と
いった表面上の印象が強すぎた。この辺はキャラの見せ方が下手なのかなあ。
逆にフラウなんかはいい味出していたと思うけど。
最終的に並行していた2つの話が融合して、巨大ロボットが世界を救うために活躍する流れ
自体は悪くないが、それまでの積み重ねがパッとしなかったためか、終盤自体のストーリーや
映像の印象ほど盛り上がれないまま終わってしまった感じ。
全体的に、基本的流れは悪くはないけど、個々のパーツが良くなかったみたいな印象。