野菜炒め帝国950円 さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
健康優良不良少年物語
サイキックバトルもの。
約110分。
グロ暴力描写あり。
いやそれ死ぬからって感じの抗争が日常茶飯事に行われる世界。
金田ぁぁぁ(`・ω・´)
さんをつけろよデコスケ野朗(´・ω・`)
の台詞で有名な80年代後期の作品。今から約20数年前の作品になる。
シンプルでインパクトのあるタイトルは半沢直樹にどこか通じるものがある。
当時は、映像の質の高さで随分話題になっていたらしいが、今見てもそれは頷ける出来。
キャラが動く動く。一つのシーンの中の複数のキャラがそれぞれ違う動きをすることもザラでそういう点は見ていても面白い。只、絵柄自体はさすがに一昔前と言った感じではある。女の子が絶望的に可愛くないのもご愛嬌。
話の筋は近未来の東京を舞台にしたSFもの?
主人公金田と幼馴染の友人鉄夫を中心にした物語。ある意味では彼ら二人の物語。
その煽りを食ったのかその他のキャラが空気のように・・とまでは言わないが薄い。
美点は派手な超能力描写もあり中二心が擽られる。映像の出来の良さのおかげでバトルシーンは普通に魅入る。
しかし、映像の出来に反してストーリーのほうはお世辞にも素晴らしい出来とは言い難いかもしれない。
時間内になんとか詰め込もうとしたのか、なんとなくダイジェスト見てるような気になるくらい説明等が弱いせいでわけもわからんうちにトントン話しが進んで行くような感覚。好意的に言えばテンポが良い。
同じことが人物描写にも言える。こちらもやはり弱い。
明らかにモブと違ったオーラを身に纏ってるくせに何しに出てきたのか分からないキャラさえいて涙を誘う。
言い方は悪いが、ソレらをすべて映像美で誤魔化したとも見れる。いや押し切った・・か。
比率は映像7その他3と言った感じか。
まるで後期のFF(ファイナルファンタジー)だ。
それでも終盤の展開は盛り上がるし目が離せない。
なによりラスト間際の一連の流れからの金田の回想は泣かせようとする意図は多分無いんだろうが少し泣けてくる。金田にとって鉄夫は大切な友人だった。勿論鉄夫にしてみても同じだ。
そう言えば本作には、やたら分厚い単行本が何巻が出ているのをご存知だろうか。
おそらくこれが原作?だと思われるのだが、こちらは映像の点では負けるもののストーリーの濃密さ人物描写の
丁寧さでは映画版をはるかに凌ぐ出来であり、展開もまた違ってるのでもし興味持たれたら1度は見て損は無いかと。
自分も以前揃えてたんだがいつの間にか消えてたんだよな。捨てた覚えも売った覚えもないのに。
この作品、茶化せる部分がほとんど無く少し堅苦しくなったが、たまにはね。
普通に良作。古いけどお勧め。