「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語(アニメ映画)」

総合得点
86.8
感想・評価
1963
棚に入れた
9964
ランキング
185
★★★★★ 4.2 (1963)
物語
4.2
作画
4.3
声優
4.2
音楽
4.3
キャラ
4.2

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ネタバレ

プラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「愛」

「愛」…なんとも業が深い感情である。暁美ほむらの鹿目まどかに対する愛情の深さに、言葉を失った。


まどかが「すべての魔法少女は魔女になる前に消える」願いをかなえ、新しい概念となった世界。大好きな大好きなまどかが選んだ道を受け容れざるを得なかったほむら。でも、まどかがいなくなってしまったことによっぽど未練があったのだろう。ほむら自身が引き起こしたことではないが、その未練が「キュゥべえたちの実験台」になる運命を引き寄せてしまったのではないか。

魔法少女として役目を終えようとしていたほむらを、(まどかが書き換えた後の)宇宙法則が及ばないように隔離し、円環の理を観測しようとしたキュゥべえたち。ソウルジェムが濁り、いよいよ魔女になりかけていたほむらは、ソウルジェムの中に結界を作った。そこでは、なんとも平和な魔法少女ライフが繰り広げられていた。

しかし、だんだんと違和感に気付き始めたほむら。街の外に出ようとしても出られない、よく見知った杏子やマミの記憶も曖昧、魔女だったはずの者が仲良く共存している・・・前世(と表現しておく)の記憶が戻り始め、今いる世界と比較しているうちにあることに気付いてしまう。この誰かがねつ造した世界に、ごく一部の人しか知らないはずの「まどか」がいるということに。そこから導き出される結論は・・・魔女になったほむら自身が創り出してしまった世界だったということだ。

せっかくキュゥべえの魔の手が逃れ、魔法少女たちが円環の理に導かれるように消えゆくようになった世界を守りたかったほむらは、自身が作った結界の中で魔女化し、永遠の時を呪いとともに過ごすことを選ぼうとした。

ただ、ほむらが自身の記憶をもとに作った結界には、円環の理の運び屋としてさやかと元・お菓子の魔女がいた。彼女らの協力によって、キュゥべえの隔離から離脱し、無事に「円環の理=アルティメットまどか」に導かれていく。

・・・はずだった。本物のまどかに再会できたほむらは感情の高ぶりを抑えきれなかったのか、そのことが引き金になってまどかへの「愛」が暴走し始める。自分が好きだったまどかの記憶だけを切り離そうと、宇宙法則を書き換えて別の世界を創ってしまうという離れ業を成し遂げてしまったのだ。そして、ほむらは「悪魔」となったのだった。

なんて皮肉なことか。まどかへ注いだ愛情がこんな形で花開くとは・・・まったく、愛情というものは表裏一体である。


さて、ラストのシーン。ほむらはぼろ雑巾のようになったキュゥべえを見つけて何を悟ったのだろうか。最後は自ら崖から落ちて行った・・・

投稿 : 2019/04/14
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サンキュー:

2

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