チョビ髭 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
萌えアニメきっしょーの方へ
されど、萌えアニメ(笑
萌えをフェチと定義するならこの作品も萌え作品。メガネフェチ、もしくはおじさまフェチ。
痛々しいロリ萌えアニメばかりでストレスが溜るという方に、もしかしたらこの作品は処方箋となるやもしれません。
ボサノバ調のパーカッション×ボーカルのorange pekoeによるOPから始まり、革靴が石畳を叩く音や、グラスに注がれるワインの音、面白味と共に親しみを感じさせる2.5Dオブジェクトを取り入れたアニメーションや水彩画を思わせる滲みの効いた背景。(タイトル画像はアニメ画とはちょっと違います)
温もり、といったものを強く意識した作りの作品です。
主人公は21歳の女性。彼女は幼い頃 母親に新しい恋愛との天秤にかけられ祖母へと預けられた。成人した彼女は母の恋をカタキと思い訪ねて行くのだが―。
ローマ観光地と喧騒から少し離れた場所で、リストランテ「カゼッタ・デッロルソ」は変わった趣向にて営業されている。老眼鏡が制服の一部。そんなお店で彼女は恋をします。
年を重ねる事で色々な事が変わっていく。できなかった仕事が容易くなり、色恋沙汰が難しくなり…。
一方では変わらない気持ちがあったり、その人らしさが年を経ても残っていたり。
そんな群像劇を主人公を通し、色気や奮闘といった色合いで紡いだストーリーです。
何人もの初老紳士が多少のイタリア風味で登場します。キャラ萌えして見るもよし、身近な男性の将来像をここから想像してもよし。
私は現在の自身から近づけそうなキャラはいないかと懸命に探したりもしつつメインストーリーを楽しむ、といった視聴でした。
広い視聴者ターゲットがいるような気もしますが、フェチ作品との色も確かに感じます。
のだめ、紅の豚、辺りが好きな方は結構 飲みこみやすいかと思います。
大人の恋愛アニメもたまにはいいものです。よかったらどうぞ。
リストランテ・パラディーゾ:全11話(2009フジNOISE枠)
作者:オノ・ナツメ
監督:加瀬充子
アニメーション:david production(ゴンゾ系)