ぱるうらら さんの感想・評価
3.5
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
この作品における性転換の必要性って…
「かしまし ガールミーツガール」は漫画原作、1クール(全13話)の性転換・百合・恋愛アニメです。
この作品は、元々男子高校生だった主人公がとある事故に巻き込まれ、一命を取り留めるたの手術で性転換されて女の子になってしまう所から物語は始まる。
性転換ネタと言う事で、一人の男の子が女の子としての生活の中で困惑したり、あれこれと妄想して興奮するような展開を想像しがちだが、この作品にはそう言った類のモノは一切無いので変な期待はしないように。この作品は百合な純愛物語である。
内容に関しては、露骨な萌え要素が少なく、主人公と2人のヒロインの比較的ドロドロな三角関係が展開されるため、終始その3人の恋愛風景を観ている様に思われる。また、主人公が性転換して女の子になってしまっても尚、ヒロイン達の主人公に対する心情表現がはっきりと分かるため、互いに心情を見せ付けないその二人の争いがこの作品の面白さである。しかし、主人公自身の性転換をしたという意識の低さゆえに、ヒロイン達の心情に少なからず影響したとは言え、特に序盤では性転換という設定を殆んど活かしきれていなかった。むしろ、最後まで性転換という設定を活かし切ることなく百合を突き通した。物語の展開上、主人公が性転換をする必要があったのか疑問である。
終盤は、すれ違いやヒロインに付けた設定のお陰で、三角関係の恋愛モノとしてはそれなりに楽しめた。そして、終盤のちょっと予想外な展開も、綺麗な幕引きに繫がる良い出来だったと思う。