「サムライフラメンコ(TVアニメ動画)」

総合得点
62.8
感想・評価
691
棚に入れた
3558
ランキング
4713
★★★★☆ 3.3 (691)
物語
3.1
作画
3.2
声優
3.5
音楽
3.4
キャラ
3.4

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ネタバレ

遥か彼方 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:今観てる

どこに転がるか解らないフラフラしたメンコをフラフラになりながら追いかけてる自分がいます・・・・・・

これ、始めっから「SF」のつもりで作ってたのかな・・・。
それを見抜けない私の読解力に問題があるのかな・・・。

正直一話を視聴した時点でこの作品に期待した事が一番良く描かれていたのは二話の「傘がない」だった。
内容は、突然の雨に降られて傘を持っていない、駅の傘立てにビニール傘が有るからちょっと拝借しちゃおう。

でももしそのコンビニや100均で買った様などこにでもあるビニール傘がその人にとって宝物だったら・・・(さして来ないで大切にしまっておく、と言うツッコミは無しで(^^;)
まさにそんな大切な一本の傘を全力で奪い返そうと言う話。
もう現実では誰も注意する人居なさそうな程、傘拝借のシーンは当たり前の様になっている。
でも、この作品はそれを当たり前だと許す事をしない。傘を拝借、いや盗む。それは立派な犯罪行為だから。ヒーローならそれを黙って見過ごせない!
ビニール傘一本で熱くなる、それがこの作品の持ち味だと感じていた自分。

その内サムライフラメンコは噂になり、マスコミ騒動になり、賞金までかけられる。本人は至って真面目に人助けをしていても周りは「変なヤツが何か一人で頑張ってる」くらいしか思われない。寧ろ「珍獣」扱いのフラメンコは賞金欲しさに追いかけ回される。
そして一人の男が暴力を振るってでも彼を捕まえようとする。悪人?金に目が眩んだ亡者?
何とかその男から逃げられたフラメンコだが、その直後事故が起きる。男がビルから落ちかけているのを発見。
自分を無理矢理捕まえようとしていたその男にフラメンコは当たり前の様に手を伸ばし助ける。
そして男はそこで一言
「ヒーローって本当にいたんだな」
と言った。
この台詞自体は他のアニメでも使われていてそれ程珍しいものでは無いと思う。でもこの作品で使われる事はとても深い意味を持つと感じた。男の一言はヒーローになりたい彼を「ヒーロー」にしたのだから。
ああ、やっぱりこの作品他とはひと味違うな。

これからの展開に期待していた矢先のまさかの超展開。

警察官が殺された。それもかなりエグイ殺され方で!
そりゃヒーローには敵が付き物だから、その内本当の殺人事件が起こるだろう、ヒーローごっこでは手に負えない程の本格的な組織が絡んだ警察沙汰の事件が。
とは予想はしていたけど、現れた敵は人間では無かった。
最初はあまりの超展開に、フラメンコの活躍ぶりを強調させる為警察が仕組んだ余興かと本気で思ったくらいだ。

だがそこからは回を重ねるごとによくあるヒーローものと変わらなくなり始めた。
だからと言ってバトルシーンを魅せる訳でもなく、敵が魅力的かと言えば負けたら潔く?自爆する(これには意味はあるのだが)
ただその間本当の凶器を使う事無く改造された文房具などで敵を倒していく展開は「らしさ」が残っていたけど・・・それも本当の武器を手にしてしまった今、最初のコンセプトである「大人になりたくない大人たちへ」は完全に迷子状態になってしまっていると思う。
誠意を持ってモラルに反した敵と戦う事で現実にはなれない筈のヒーローに少しでも近付ける事が出来る。なれない筈のヒーローになれる夢を見させてくれるのがこの作品の醍醐味だと思っていた。
勿論これは私の思い込みの何ものでも無いし期待があさっての方向に向いていて、勝手に狼狽してるだけなのだろうけど。
でも他のアニメと同じ様な、武器で人外(改造も有り)と戦う本当のヒーローになってしまった時点で何かが壊れてしまった。少なくとも私の中で今後このアニメをどうやって観れば良いのか・・・最初の期待がかなり大きかった分今の失望もこんな事を途中で書いてしまう程、大きいのだろう。

割り切って今の全く先の見えない展開を楽しみに視聴出来る人も勿論いると思う。まだ途中なので2クールから自分が気にしてる事なんて馬鹿みたいに思える様な怒濤の展開が待っているかも知れない。
別の形で「大人になりたくない大人たちへ」何かを見せてくれるかも知れない。
でも正直今の段階では、作り手さえもフラフラして終着点どころか展開を繋ぎ合わせるのに必死になっている様にすら思える。

本当に何かが壊れてしまったのかを見届ける為に今後も視聴は続けてみます。

終わりよければ全てよし!
完走して良かった!と言うレビューが書ける様願いながら。

以下一話の時に期待、興奮していたレビュー
{netabare}
一話視聴!

観る前はT&Bタイプなのかなと思っていたが、全く!違う事に驚愕。
まず正義の格好や言動に「こいつちょっと良いキャラしてるな」と苦笑(←ここがポイント)しながら見始めた。いや、寧ろギャグで笑う所なのか?と感じつつも後半になるに連れて気が付けば真剣に観ている自分がいた。
「ヒーローになりたい!」本人は(良い大人じゃないけど)ヒーローなんて本当は存在しないと充分理解出来る年頃で、あの格好をしている方が、マナーを破っている悪人(ここでは強いてこう表現したい)より変態呼ばわりされる。
自分でも「そりゃ夜中に真面目にあんな格好をしてどこかのキメ台詞叫んでたら『君、取り敢えず事情は署でね』となるよな」と思ってしまった。

でも直後そう感じた自分を恥じたし、自分が彼に言わせれば悪人側にいる時も有るかも知れないと気付かされた。
いつからだろう、自分がアニメの魔法少女みたいに買って貰ったステッキを振って呪文を唱えても、絶対変身出来ないんだと解ったのは・・・「それが現実とアニメの違いだ」と思い知らされたのは。
だがこの作品の特筆する点は、勿論「忘れかけていた夢をみる事」ではなく、現実にはそんなヒーローになれないと解っていながらもヒーローとして振る舞う正義が、その内に視聴者には本当にいない筈のヒーローに見えてくるんじゃないかと思える所だと感じた所だ。
T&Bはヒーローがいる世界だった。これはヒーローが居ない、なりたくてもなれない現実を見据えた世界であるにも拘わらず、ヒーローとは何かを視聴者に考えさせる威力がある様に思う。今後正義は夢までも与えてくれるかも知れない。

本当に笑える所は笑い(笑い所もかなりある)楽しみながら大切に視聴したいと思った。

「正義」のヒーローが多くの方々に受け入れられる世の中で有りますように!{/netabare}

投稿 : 2013/12/28
閲覧 : 390
サンキュー:

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