にゃっき♪ さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
grace under pressure
人類と巨人の戦いを描いた話題作で、人が巨人によって殺され食べられてしまう描写もあり、見るに耐えないシーンもありますが、見始めたら止まらなくなる作品です。
人を喰らう巨人の出現してからの100年間、三重の壁を築き、壁の中での生活を強いられてきた人類ですが、超大型巨人と鎧の巨人により外側の壁が破壊されてしまい、薄氷のうえに成り立っていた平和は終焉を迎えます。街に入り込んだ巨人のために、目の前で母親が犠牲になった主人公のエレンは兵士に志願して巨人との戦いに身を投じていくことになります。登場人物がやたら多いうえに、同じ制服を着ているので、一度見ただけでは覚えるのが厳しい状況ですが、少なくとも兵士訓練校の同期のメンバーは顔と名前を一致させておいた方がよいと思います。
スパイダーマンを彷彿とさせるように建物や林の中を飛び回る立体機動による迫力ある戦闘シーンなど、作画は素晴らしいです。
このレベルで毎週制作するのはさすがにハードだったのでしょう。長めのアバンをそっくり前回の復習に使うこともあり、1クール目の終盤は引き延ばし感が顕著でテンポが悪かったのも許してしまいたくなりますが、やはりもう少し準備期間が欲しかったですね。
私は当初この作品を弱き立場の人類が、その種の存続を賭けて、意思疎通が不可能な巨人を相手に、特殊能力の類を持たずに立ち向かうことにカタルシスを感じさせてくれる作品かと思っていましたので、途中からの超展開はちょっと残念に感じました。こんな例えでわかってくださる方がいるかどうかわかりませんが、ウルトラQかと思って見ていたらウルトラマンだったような気分です。
2クール消化しても巨人の謎はほとんどわからないばかりか、まだまだ伏線をばらまき続けていますので、どのように物語を展開するかの興味は尽きず、ストーリーの行く末を見守りつつ続編も視聴したいと思います。