E4GLS さんの感想・評価
4.3
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
男たちの仁義を描いた硬派なストーリー
荒廃した街でチンピラをやっていたブランドンとハリーが組織人として成長しつつ繰り広げる、熱く切ない人間ドラマ。
信念と覚悟が備わった男たちの心情を見事に描き切った名作でした。
ブランドンとハリーの高みを目指す目的、組織の考え方、出会う人々の魅力について十分な話数を割いて語られていて、中盤以降の展開が心に響くものとなっていました。特に寡黙なブランドンが自らの信念のため行動する様は涙を誘いました。
ラストの展開は感動なしには見られないもので、私が今までに見た作品の中でも最高の出来でした。
{netabare}ラストにおいてブランドンは鉄の掟を裏切り、ハリーへの友情を優先しました。ハリーが暴走した結果であるネクロライズの技術を使ってまで戦うことを選択したにも関わらず、です。
元々ブランドンは大切なものを守るためにミレニオンの力を要し、鉄の掟をずっと忠実に守ってきました。その彼がなりふり構わずハリーを助ける様は、最後に気付いたハリーへの友情の重さと強い決意を物語っていたと感じました。
一言では言い表せない複雑な感情を描いた作品は他にもありますが、この作品ほど説得力があって完結していたことはなかったです。
{/netabare}
残念だったのは、後半に現実味も迫力もないバトルシーンが増えてしまったことです。これだけは本当に悔やまれます。
重いですがストーリーの完成度は高いです。ハードボイルドが好きなら是非観てみて欲しいです。