「凪のあすから(TVアニメ動画)」

総合得点
90.4
感想・評価
6469
棚に入れた
25616
ランキング
53
★★★★★ 4.2 (6469)
物語
4.2
作画
4.4
声優
4.2
音楽
4.2
キャラ
4.2

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ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

太陽と海の間で揺れる気持ち

凪あすはお気に入り作品ということで、てんこ盛りでいきたいと思います。興味のあるところからどうぞ。(できれば、上から順でお願いします。)


◆この作品で伝えたかったこと◆

{netabare}14歳、春。それは少女が恋に落ちる季節。というわけではなくて、もっと早くに人を好きになる子もいれば、まだ好きになったことがない子もいる。そういえば、私の知り合いでもいましたね。『好きって気持ちがわからないの。』

恋愛に対するあこがれが強いから、すぐ人を好きになる。あこがれが強いからこそ、好きって気持ちがわからない。まなかの場合は、まわりにたくさんの愛があふれていたから、気づかなかったんだと思います。

でもある日、網に引かれて太陽に出会った。それからまわりの世界も変わりはじめ、それまで気づかなかったたくさんの気持ちが見えるようになった。そして、寄せては返す波のように、太陽と海の間で揺れ動く。


この作品で描きたかったのは、「好き」という気持ち。『好きは海に似ている。楽しさや愛しさだけじゃない。悲しみや苦しさ、いろんな想いを抱きしめて、新しい気持ちが生まれる。』

まなかにとってそれは、太陽と海だった。海から地上に出て、ぴかぴか輝く太陽にあこがれた。でもそれは、そこに海があったから。安心感があったから。それに気づいたまなかは、ウミウシに話しかけるのです。『ひぃくんが好き。』

ちなみに、私の場合は太陽と海、どっちもです。太陽は「あこがれ」や「尊敬」、海は「安心感」や「共感」に置き換えられるのですが、あこがれと安心感の両方がそろわないと、なかなか好きにはならないですね。これってアニメにも言えることで、両方そろってお気に入り、です。まあたいていの場合、「あこがれ=かわいい」ですけど。


あこがれの太陽と、海の安心感。あなたはどっちが好きですか。
{/netabare}


◆好きなセリフ◆

{netabare}『大好きにならなければ、あんなに苦しくならない。』

第5話、美海のセリフ。これ、永遠のテーマですよね。私もそう思ったこと、何回もあります。好きにならなければ、悲しい別れもないし、身を裂くような想いをすることもない。でも、思うのです。好きだから、怒りや苦しみがある。そして、深い悲しみがあるからこそ、出会える想いがある。やっぱり、好きになることは、素敵なことなんだと思います。

『ちぃちゃんの気持ちがわかった。ひぃくん好きなの、言わないでって。私も言わないでほしい。誰にも。』

第24話、まなかのセリフ。この言葉が、このアニメをとてもよく表現していると思います。みんなが誰かを好きでいる。そして、みんなのことを大切に想っている。だからこそ、変わってしまうことや傷つけてしまうことを恐れて、言い出せずにいたこの気持ち。そんな苦しくてやさしい想いが伝わってくる、いいシーンだと思います。
{/netabare}


◆キャラの名前に関する考察◆

{netabare}私の大好きな美海ちゃん。この名前には、「美しい海」、「お母さんの大好きな海」という意味がこめられていますが、他のキャラの名前にも同じように想いがこめられているように感じたので、ちょっと考えてみました。

光・・・まなかを、美海を、みんなを導く光
要・・・5人をまとめる要
紡・・・陸と海を紡ぐ(つなぐ)者。海を未来へと紡ぐ者
まなか・・・5人の真ん中
ちさき・・・漢字で書くと千咲。千(たくさん)の気持ちを咲かせる少女

もしそうだとすると、光はまなかにとって太陽でもあったのかもしれませんね。まあ、完全に私の妄想ですけど。
{/netabare}


◆まとめ&未視聴の方へ◆

この作品を最初見た時は、正直そこまでお気に入りではありませんでした。(作品としては、素晴らしいと思いましたが)。理由は、キャラデザがね、TARI TARIに比べると好みじゃなかったから。

でも、2周目を見た時は、やばかった。毎回毎回、胸が苦しくて息が詰まる。お前らどんだけ大好きなんだよ。誰かを想う気持ちがストレートに伝わりすぎて、本当につらかったです。


ところで、この作品はなんとなく、「CLANNAD」に似てますね。人の想いがメインテーマであること。物語や世界観全体が、そのテーマと密接にリンクしていること。そのためにより深まり、その想いが全身に伝わってくること。

じゃあ、どっちがいいのと聞かれると、とても難しいですね。泣けるのはクラナドだけど、絵は圧倒的に凪あすの方がきれいだし。結論、両方素晴らしい作品だと思います。

凪あすは好きがテーマの作品。それを表現する絵、声、音、物語のどれもが素晴らしくて、胸が苦しくなるアニメの傑作です。ぜひ、切なくてあたたかい気持ちたちを味わってみてください。



長文にわたりましたが、最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。



◇余談◇

『はたして私は、ロリコンなのか?』

※ここから先は危険地帯です。勇気と覚悟のある方のみ、進んでください。


{netabare}私のストライクゾーンは下の方にかなり広いわけですが、小学生はさすがにボール、でした。

でもね、美海ちゃんはかわい過ぎた。ママのことが大好きで、あかちゃんのことが大好きで、光のことが大好きで、まなかさんのことが大好きで、一生懸命な美海ちゃん。素直で、健気で、黒髪ショートがまたかわいい。リュックに海水つめ込んで、街中を懸命に駆け回るあの姿。かわい過ぎて、死にたくなります。

これまでたくさんのキャラを見てきましたけど、ここまで好きになった小学生はいませんね。(現実でもいま・・・せん!)

そして、美海ちゃんの魅力は、5年後の中学生バージョンがまたかわいいこと。いや、むしろこっちの方がよりかわいい。(あれ、私はやっぱり中○生が好きなのか?)

まなかを目覚めさせようと一生懸命頑張る光を、陰ながら支える美海ちゃん。ほんと健気すぎて、なでなでしたい。(ペロペロではありません。なでなで、です。)

ただね、唯一気がかりだったのは、美海ちゃんの恋の行方。光とまなかが両思いになっちゃって。それはそれでいいんだけれど、美海ちゃんの想いは叶わない。

でも最後、美海ちゃんはちゃんと前を向いていましたね。素敵な人と結ばれることを、切に願います。ああ、私の嫁にならないかな。


お前がちゃんと前向けよ!って話ですよね。変態と最後までお付き合いいただき、ありがとうございましたm(_ _)m


{/netabare}

投稿 : 2015/08/01
閲覧 : 349
サンキュー:

40

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