北山アキ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
バカ熱くて、笑って泣けます
【再レビュー】
見直してみても全く古びていません。
改めて名作だと思いました。
絵柄は流行を追っていないし、物語の骨格は普遍的なのでまだまだ古くならないでしょう。
美少女萌え需要は完全無視の、つまりアニオタの一定割合には全くアピールしない作品なので、自ずとアニメ専門サイトの評価の総体では天井には限界があります。
もっと広範なセグメントの視聴者の評価を集めるべき作品だと思います。
【当初レビュー】
バカで、熱くて、くさい。
それがすごくいい。
釣りのうんちく話ではないので、そう思って敬遠しないでください。
それと序盤は主人公にイライラしても、我慢してください。
シュールな笑いに彩られていますが、
物語の基本構造は、未知との遭遇=少年の成長物語が
ファンタジーに昇華してゆくというものです。
この場合の「未知」というのは「宇宙人」というのがひとつで、
そのまま「知らなかった世界」というのがもうひとつです。
{netabare}
見た目(修辞法)はあれですけど、
根っこの部分は「釣り」という鍵を与えられた
内気な少年が他者と出会い、自分の世界を広げてゆき、
その過程で得た仲間や技術が世界を救う力になるという王道展開です。
「俺達は釣りしてるだけだ」(11話)とかカッコいいことも言ってくれます。
世界を救うと言っても、決して分を過ぎたことをするわけではありません。
自分の立ち位置を理解した上での行動です。
すなわちは青春期のアイデンティティ確立という自己救済の上に、
仲間と世界の救済が成り立つ物語です。
{/netabare}
ただの日常ものではなく、大きな話の伏線も序盤から散りばめられているので飽きがきません。
EDのスピッツのカバーも甘酸っぱくて良いです。
なお、可愛い女の子は出てきません。
可愛い男の子たちの物語です。no homo