disaruto さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
僕たちが、世界を変える
制作はサテライトで原作はライトノベルです。
ジャンルはVRMMO・改革系ファンタジーです。
NHK作品になります。
MMORPG『エルダー・テイル』をプレイしていたプレイヤーは「大災害」によりゲームの世界に閉じ込められてしまった。
内気な頭脳派主人公シロエは、仲間を集め、この世界を変革するために動き出す。
最近放送された作品では、一話からずっと安定して面白かったのはこれ。
原作者が、私が以前酷評した「まおゆう」と一緒であり、設定が私の好みでない「SAO」っぽいなど、あまり良い印象ではなかったので恐る恐る視聴を開始しました。
ところが、ふたを開けてみたらなかなかの良作。
両作品と似ている点も多いのですが、何が違ったのでしょうか?
私が良かったと思う個人的理由は四点。
一つ目に2クールでじっくりと描かれていたこと。
これはNHKで放送されたということが大きいかもしれません。
原作既読者からすると結構省かれているようですが、話はつながるのでそこまで問題ではないでしょう。
途中、水着回やらラブコメ要素までぶち込んでくるなど、NHKさん、ぬかりがありませんw
二つ目に物語の焦点がブレなかったこと。
この世界では特に誰が死ぬわけでもなく、別にそこまで困り果てた状況ではありません。
ですが、“生きがいの喪失”により、町は荒れてしまった。
それをどのようにして改善していくか。
頭脳派主人公のシロエが仲間を増やしていき、それを成し遂げていく。
その過程が“生きがいの取戻し”“町の活性化”に無駄なく直結しています。
最大の目標である“現実世界への復帰”は基本的にはスルーだけどねw
三つ目に内容自体は政治・行政・経営などが関わっているものの、難しさを感じさせなかったこと。
これもNHK効果?
子どもを意識しているためか、結構な頻度で世界観の説明が入ります。
ちょっと丁寧過ぎる感じもしますが、某経営アニメと比べるとかなり分かりやすくて助かります。
四つ目に群像劇ゆえの異常なキャラ数の割にキャラ立ちしていたこと。
流石に全員印象に残っているかと言われると「いいえ」ですが、ある程度話に関わってくる人はいい感じにキャラが立っていました。
モンスターのしょぼさ、戦闘シーンのしょぼさは某経営アニメから受け継いじゃっていますが、役割分担を意識した戦いの見せ方は上手かったと思いますよ。
ネトゲっぽさが出ていました。(やったことないけど)
本作は全体的に「役割」と言うものが意識されていたように思います。
誰しもできることがあるし、できないことがある。
RPGにおける職業制度だってそうです。
自分には何ができるか、何をするべきか。
その魅せ方が良かったから、キャラも立って見えたのかな?
総括して、とにかくNHKっぽさが出ていた感じはかなりしますねw
他のNHK作品を見たことがないので分かりませんけど、なかなかの“本気”を見せてくれた感はあります。
すぐに再放送も行われ、秋からは2期をやるそうです。(最終話を見ていてガッツポーズ)
このレビューが、視聴の一助になれば幸い。
どうでもいいですが、18話が神回過ぎて全私が泣いた。