jethro さんの感想・評価

4.0
物語 : 4.5 作画 : 3.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態：観終わった

究極の選択がもたらすもの

高校生の甘草 奏(あまくさ かなで)( 注、男です)は
自分の意思とは関係なく脳内に突然浮かびあがる
無理難題の選択肢の中から必ず1つ選択し実行しなければ
激しい頭痛にうなされるという
「絶対選択肢」という謎の呪いにかかっており
それが原因で日々不名誉な学園生活を強いられていた。
そんなある日
呪いを解く手助けをしてくれるという謎の少女が空から降ってきた。
果たして「絶対選択肢」を解除することはできるのか!
究極のムチャ振り学園ラブコメディ

「人生は選択の連続」そんな結構真面目なフレーズがテーマ
出現する選択肢はどれもこれもムチャな選択ばかり
神様のいたずらと言ったら聞こえがいいが
実際は、およそ神の所業とは言い難い「悪ふざけ」的なものばかり
まるで、お笑いバラエティ番組のノリです。
ギャグにはスベリまくるものも多々あるが
ギャグの積み重ねと、出演者の妙演によって力技で押し切っていて
これが不思議と番組独自の世界観を作り上げており
ハマると大変なことになります。(笑

「悪ふざけ」とは言いましたが
そんなヒドイ選択肢の選択に際して
主人公には、きちんとした選択趣旨があります。
それは、どんな選択肢が現れても
「絶対に人を傷つけないもの」を選ぶということです。
この主義主張が馬鹿馬鹿しい物語に
感動という花をぱっと咲かせる瞬間が多々あり
結果的には「何か」を生みだし
「悪ふざけ」だったものを
「実は、そういうことだったのか」と納得させてしまう
ファンタジックな説得力があります。

「絶対選択肢」とは別に
この呪いを解くためのミッションもあります。
ミッションを一つでも失敗すると呪いが解けなくなるという
これもかなりのムチャ振りですが
「絶対選択肢」と同様に「悪ふざけ」とも思われる内容とは裏腹に
そのミッションクリア時にも、ちょっとした感動が用意されています。

全10話という短い作品でしたが
地味な作風からは想像もつかないインパクトをもった
超おススメ作品です。

特記事項
OPの逆立ちは素晴らしいアイデアでした。

OAD TV未放送第11話
「①カタオモイ☆乙女／②肩重い☆トメ／③片方ゲイ☆片方ホモ」視聴済み
リアル選択肢人生を送っている主人公がギャルゲーの世界へ
絶対選択肢の横やりに苛まれながらドタバタコメディが繰り広げられる
とっておきの一本レベルの面白さでした。
(OAD発売加筆改訂)