「バクマン。第3シリーズ(TVアニメ動画)」

総合得点
74.3
感想・評価
670
棚に入れた
4268
ランキング
921
★★★★☆ 3.9 (670)
物語
4.2
作画
3.9
声優
4.0
音楽
3.7
キャラ
4.0

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

漫画家と声優

 原作は未読。
 3期めだが基本テイストは1期、2期と同じような印象で、相変わらず良くも悪くも話が
サクサク進むなと。
 良い意味では一話における濃密感が強くて見応えがあり、間延びした感がないこと。特に
新妻 エイジの「CROW」の連載終了をライバル達が阻止しようとする展開や、亜城木 夢叶の
「REVERSI」とエイジの「ZOMBIE GUN」の1位争いなどはスポーツものを見ているような
面白さが感じられた。
 悪い意味ではトラブルややっかいごとがあっさり解決してしまうため、あまり苦労している
感じがしないこと。特に今期は七峰 透という本格的悪役が登場しただけあって、この辺の
やり取りはもう少し見たかったかな。
 
 完結編ということで、今期でようやく真城 最高の夢が叶う。劇中でも最初に夢を志してから
長く掛かったし、作品としても2クールものの3本めということで、「ようやく」、
「やっと」という感じが強く、このことに関してはおめでとうという感じ。
 この夢を叶えることに関しては、真城自身の夢であると同時に、亡き叔父である真城 信弘
(川口 たろう)の果たせなかった夢を代わって叶えるような側面もあるが、よくよく考えてみると
叔父が夢を叶えて、小豆 美保の母と結婚していたら、美保は存在してなかったんだな。
 仮に百歩譲って、父が違っても美保が生まれたとしても、その場合はいとこだからなあ。
 と言うことは真城にとっては、叔父の夢が叶わなくて良かったってことか?。

 真城が漫画家として、美保が声優として成功し、真城の作品がアニメ化されて、美保がその
メインヒロイン役になったら結婚する。
 SF的設定や魔法などは出てこないものの実現度から考えたら、これはもう一種の
ファンタジーであり、いよいよその夢を達成させるため、今期は今まで以上に強引に話を進めて
いる感が強かった。
 フィクション作品は多かれ少なかれご都合主義的展開があってしかるべきものだが、この
作品は割とリアルさを売りにしているようなところがあるので、それが目に付いちゃった
かなあ。

 2期ぐらいから思っていたが、この作品は漫画家の仕事に対する厳しさをよく描いており、
私事を後回しにしても漫画を優先させるなど、漫画家の尊厳みたいなものを大事にしているが、
その反面、声優業などの他職業を甘く見ているように思える節があった。
 作者が他業種を知らないからかもしれないが、だとしたら勉強不足。

 あと今のネット社会を快く思っていないのだろうか、と思わせる描写も多々。
 多くの深夜アニメの原作である漫画やラノベなどは、ネットによる宣伝、口コミ効果などで
恩恵にあずかっている面もある印象があるが、少年ジャンプのようなメジャー週刊誌は紙媒体
主体で、情報を発信するのはメディア側のみという、ネット普及以前の状況の方が出版社に
とっては幸せだったのかもね。

投稿 : 2013/10/12
閲覧 : 235
サンキュー:

5

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