plm さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
着る!斬る!Kill!
2014年冬アニメの中でもすっさまじい存在感を放っていた本作。1話の掴みはぶっちぎり。
旧GAINAXスタッフが集結したアニメ制作会社の社名「TRIGGER」は、
「作品が弾丸としたら、それを打ち出す引き金でありたい」という想いで名づけられたらしい。
まさにそんな感じである。すっさまじい弾速である。
この作品はともかく面白いには面白い!
作風から画風からして北斗か!って頃位の時代錯誤っぷりだが、
良いものは良いんだ!といわんばかりのパワーを感じざるを得ない。
突っ込む暇を与えないほどのゴリ押し具合。怒涛の展開、濃い内容。
展開の出し惜しみのなさや、ネタの質(キャラや設定の練り具合)をみても、
コードギアスに勝るとも劣らないんじゃないかというくらいの勢いを感じるほど。
が、しかし一話一話の作りが、どうしても粗く雑に感じてしまうこの作品。
あらゆる場面で余韻など与えない、シリアスでもコミカルでも分け隔てなく進行するからだ。
この作品を観てテンポいい!いいぞもっとやれ!と思った人には見事に試みが成功したといえる。
一方で、なんだか目まぐるしいと感じた人には、余韻の大切さがわかるのかもしれない。
それから、物語性やアニメ的にも斬新なことをやってるのに、ありきたりに感じてしまうのは何故か。
たぶん、これは意図的な懐古主義、レトロ演出のせいなんだろうなと思う。
使い古されていてもいいものはいい、むしろあの頃の情熱が良いんだ!とばかりに、
どこかで見たような、どこでも見るような、王道展開を全部詰め込む勢いでやってくる。
これはもう、この試み自体に感心するのだけど内容に既視感はかなりある。
「キルラキル」は斬新極まりないのだけど、物語展開は陳腐だともいえる。
動いて、激突して、わけのわからないものに翻弄されて。
ある意味ではアニメのあり方として究極の、瞬間的エンターテイメントへと特化した作品かもしれない。
この作品を観た後、尾を引くような気持ちとか拘りとかが浮かんでこない、味気無いとさえ感じる。
塵も残さぬ完全燃焼。それほどに完成されてしまっているがゆえの介入する余地の無さだろうか。
▼視聴始め頃の感想
{netabare} すごい勢い。てーきゅうくらいぶっ飛んでいる。(そして2話でてーきゅうしだす始末。)
これは最高に掴みがいい!ただ……
このノリで2クール?!も持つの!? 絶対どっかでバテるやろ! ……視聴者が。
まぁそんなのお構いなしって感じで突っ切っちゃってそうなこのアニメ。
なんだかんだいっても断然期待できる現状一番星の期待作。
P.S.個人的には流子さんは普通のセーラー服の方がカッコいいです。 {/netabare}