かげきよ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
意志が芽生える戦艦達
「霧の艦隊」と呼ばれる謎の艦隊に海路を蹂躙され生存圏を脅かされた人類。
そんな中、士官候補生:千早群像と「イ401」(イオナ)が出会い独自に反抗を開始する。
…ってな感じの艦船バトルアクション。
見つけるのが先か見つかるのが先かの緊張感ある潜水艦物は好きなんだけど
擬人化的な萌え要素も絡んでいてどっちに転ぶかまだ不明。
設定だけなら前期『進撃の巨人』とも被るので
(圧倒的戦力差、隔離され追いつめられる人類、相手の正体が謎など)
上手く転がれば化ける可能性もあるのだけど比べたら酷かな?
「蒼」を推してるのは『クリムゾンタイド』や
『レッドオクトーバーを追え』に対抗意識あるのかな?
なんて事も思ってしまいます。
まだ1話なので謎の部分が多いですが、これからきちんと明かされてくれれば
かなり楽しめそうな気はします。
とりあえず乗組員いつ拾ったのかは早く解き明かして欲しいです。
EDのアニメ観るとキャラ設定がしてあるのが分かり敵を撃沈するのではなく
デートアライブみたいに一艦一艦攻略して堕すのではないか?
という不安もありますが
ちゃんとシリアス展開を守ってくれると信じて楽しみに視聴していこうと思います。
【総評】
シリアスなストーリーを守ってくれましたし期待以上に楽しめました。
作画は3Dをふんだんに使い常識を越えたSF艦船バトルはかなりの迫力で
総門砲&ミサイル一斉射撃等は爽快で見応えありました。
(艦船は詳しくないですが)二次大戦の兵器のモデリングも多分忠実なのだと思うので
マニア心も擽りそうです。
ただ、メンタルモデルの艦船は全部違ったものにしてバラエティ豊かにして欲しい気も…。
また、メンタルモデル達の精神世界もアニメならではの表現が成されていて楽しめました。
しかし顔のアップの表情も3D化でしたので細かい動き等にまだ硬さが見受けられました。
(これ観る前に京アニ作品観てたので尚更…。)
ストーリー的には序盤は倒されると仲間になる敵艦や不殺で切り抜ける
主人公達にヌルさを感じてしまいましたが、
それぞれのメンタルモデル達が意志を持っていく様を観ている内に
戦いがテーマではなく、兵器達の心の物語である事を悟り
こういうのもアリだなと言う気持ちになっていきました。
個人的に機械などに心が芽生える話自体結構好みってのもあり贔屓目もありますが
イオナ達が戦いを通じ人間とも霧とも心を通わせ成長する姿は感性を擽られてしまいました。
最後まで『霧の艦隊』とは何なのか解決はしていませんがそれは『人間』にも言え
何処からきて何処に行くのか永遠のテーマとして残しておくのもアリかなとも思います。
もう少し観たい気もしていたので、アメリカの霧との戦いは2期に残して置いてくれないかな?
とは思っていたのですが、そうはならずどうも1期で完結と言う感じがします。
新兵器をアメリカに届ける物語と捉えてしまうとかなり物足りなさも残りますので、
新たに観る人や再度観る人は彼女達の心の物語だという観点で楽しんで欲しいと思います。
意外とお勧めできる作品です。