退会済のユーザー さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
神山が教祖になれない理由
近未来の合理化による弊害を描いた、まー映画とかでよくあるヤツです
発想、構想は流石レベル
「超合理化社会における人間の有り様」
全ての攻殻に共通したテーマだけれど、コレに対する解答を読み解いていけば師弟両者の理想像にかなりの開きがあるコトがわかる
例えばイノセンスなんかは押井の理想が顕著に現れている作品
作品を通して彼はこう言ってる
「心を宿す生き物全て不浄な存在である」
作中イノセンス(純潔)と称す心を持たない人形、それ即ち人間の目指すべき究極の理想型だと
思うにかなりの潔癖性で人間嫌いなんだろうけど、ここまで己の思想を作品に投影できるツワモノって言ったらこの人と、あとはパヤオくらい
だから信者に崇拝されるワケ
ところが常識人神山が描く攻殻はソレとは全く違う
体に通ってるモノが血液だろうが天然オイルだろうがゴーストを宿す者全て平等という青臭いテーマ
みんなみんな生きているんだ友達なーんーだー、と
結果、押井毒がすっかり抜けた万人受けする攻殻に生まれ変わった
だからシリーズの中で最も人気が高い
ココでも1位だしね
序盤は不親切この上ない展開だけれど、多くの視聴者が共感を得やすいストーリー構成になってる
端的に言うと視聴者に媚びた感が伺えるってコトですナw