かげきよ さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
仲間の為のハイケイデンス
オタクな主人公:小野田坂道は40Km以上離れた秋葉まで自転車で往復する変わり者。
そんな彼が自転車バカのヒロイン:寒咲幹と関わり自転車競技に巻き込まれて行くお話。
まだ才能に気付いていない主人公がこれからどう伸びて行くのか非常に楽しみで
早くも続きが気になります。
ママチャリで往復90Kmとか考えただけでもシンドイ…。
ケロッとしている主人公の伸びしろに期待してしまいます。
【総評】
熱血スポ根モノは外れ無しという感じで安定して楽しめました。
総北をはじめ各チームの仲間としての繋がり等も気持ちよく描かれていたと思います。
ただインターハイレースに入ってからは毎度毎度【会話→回想→会話→レースシーン】
のワンパターンなので流石に飽きてしてまったり
総北の苦境への陥り方がわざとらしくて納得行かずイラッともしてしまいました。
また、日本ではマイナースポーツな為に知識不足も手伝い
アニメの中で解説された内容をどこまで信じていいのか疑いながら観る状態に
陥ってしまいました。
【ルールが良く判らないが納得行かない点】
・中間リザルト
「精神的優位に立つ効果」があるらしいですが嘘くさく信じられない
気にしないと決めておけば何でもない事だし脚使う価値があるのか?
また、初日の1stリザルトで勝利した{netabare}総北{/netabare}高校が
前を譲られたがそんな事あるのだろうか?
リザルトを取る=区間賞のイメージなのだが山岳や2日目以降では
総合的に早く通過した者がリザルトを取っている。
例)A君『1st30分山岳30分で通過』
B君『1st40分山岳25分で通過』だとして作中ではA君が山岳賞を取っている。
これはルール通りなのか?
・引く行為
自転車競技では後ろの選手が大分楽なのは存じていますが
作中ではその効果に大きなバラツキを感じる。
二人(実際一人引き)で四人に追いつくハイペースでもヘロヘロな奴が回復したと思えば
六人引きでも体力削られリタイヤする奴もいる。他も多々。
アニメだしある程度は理解しますが、いくら何でも…と思う所が多い。
それとは別件だが巻島のスパイダー走法で引けるのか?という疑問と言うか興味がある。
・その他
選手以外の者が選手に触れ押したりしているけど大丈夫?
給水って人の手であーやって渡すものなの?カバンとかも渡していたりしたけれど…。
等々。
ストーリーを盛り上げる為に誇張や演出は必要なのは判ります。
競技中しゃべる事とかには文句は言いませんが(暗にツッコミしてますが(^_^;))
ルール等は公正を保ち偽り無く紹介してくれないと後々
「これ自転車レースアニメじゃねーよ!」って事になってしまいます。
(同じくマイナースポーツ(私が知識不足な競技)で長期モノの「ちはやふる」
と比べると信頼度が雲泥の差なんですよね…。)
もう一つ気になったのは「弱虫ペダル」というタイトル。
これは小野田君の事を指しているのだと思いますが彼は「弱虫」なんかじゃないです。
オタクでボッチだった過去や緊張しぃなのが弱虫になるのでしょうかね?
たまたま趣味の合う人が居なかっただけでイジメられていた訳でもなく
実際コミュニケーション能力も高いですしガッツ溢れる好青年に見えます。
初期の青写真では弱虫になる予定だったのでしょうか?
熱いスポ根ものが好きなだけに色々な配慮不足も目に付いてしまいます。
ラストは半端な所で区切られてしまっているので1期単体で観ると締まりが悪いですが
2期再開も近いので寛容に成るべきなのでしょう。
キャラに関しては女の子があまり可愛くないと思うけど
選手たちは(ちょっとワンパターンだけど)掘り下げられて魅力は感じます。
3クール目のキャラソンは女子狙いが鬱陶しくもありますがご愛敬。
作画は長く安定していましたし、併走する小野田君だけハイケイデンスだったり
細かい所も気にかけていた様に見えます。
総合するとスポ根モノでは標準的な作品と言う評価。
2期の開始が近い様なのでまた継続して観たいと思います。
強くはオススメしませんがスポ根好きなら楽しめる作品です。