Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
面白きことは良きことなり!
物語の舞台は京都・・・ここでは狸と天狗が人になりすまして暮らしていました。
そして、下鴨弥三郎・・・下鴨家の三男で狸がこの作品の主人公です。
弥三郎の父は、狸一族を務める立派な頭領だったのですが、ある年の瀬に狸鍋となって人間に食べられてしまい、二度と還らぬ狸となっていました。
弥三郎は、父の教えでもある「面白く生きる」を念頭に置きながら過ごしてきました。
この作品は、そんな弥三郎と彼を取り巻く個性豊かなキャラクターによる奇想天外な物語です。
個人的にP.A.WORKSの作品という事もあり、視聴前から楽しみにしていた作品でした^^
でも、実際に視聴してみると背景などは緻密に描き込まれているのですが、キャラデザに少し抵抗があり、お盆休み頃まで視聴を後回しにしていました^^;
そして、纏まった時間が取れたので改めて最初から視聴してみると・・・意外と面白い事に気付きました^^
途中で諦めずに視聴して良かった、と思える作品でした^^
この作品は、人と狸と天狗の三つ巴の関係が上手く表現されていると思います。
天狗(赤玉先生):強大な力を持っていますが、高齢には抗えず加齢と共に少し我が儘になりつつあります。
人間(弁天):処世術が最も巧みなのは、やはり人間なのでしょう・・・赤玉先生から天狗の術を教えて貰い、自由奔放に生きています^^
狸・・・同じ狸でも育った境遇で性格がまるで変わってしまうのですね^^
食物連鎖の構造の中では唯一捕食される側であり、狸もそれを理解した上で人と共生しています。
狸は、一番弱い立場に居ます・・・だからこそ一家の結束の固さは、学ぶべき点があったと思います。
普段は、それぞれの道があると思います。ですが、兄弟が中心になって親を守る構図が出来上がっていて、いざという時には、家族を守るためにそれぞれの役割をしっかり果たしていく・・・人との接点が希薄になりつつある中、最低限守るべき大切な絆だと思いました^^
そして、家族の絆・・・より時として大きな「相手を想うコト」もこの作品では見せてくれます^^
なので、家族の温かさ・・・想う人に対する温かさ・・・そして種を超えた温かさ・・・色んな温かさに振れる事ができる作品でした^^
また、この作品の弁天様は随分と濃艶な弁天様でした^^
CVは能登さんだったのですが・・・やはりCVのキャラに対する影響の大きさを改めて感じずにはいられませんでした^^;
この作品は1クール13話で構成されていましたが、内容の濃さも尺の長さもちょうど良かったと思います。