シス子 さんの感想・評価

3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態：観終わった

大文字の送り火を眺めながら・・・

原作未読で視聴

舞台は京都

下賀茂神社の境内にある糺の森（ただすのもり）に暮らす狸の家族のお話です

狸といっても
山に住んでいる狸の生態のお話・・・（ＴＨＥ世界遺産みたいな＾＾）

ではなく
人間を化かすほうの狸のお話ですね


出てくるキャラクター"群"は
主に狸
そして
人間と天狗

ファンタジーチックなお話
と個人的には解釈しています

が
しかし
視聴開始直後から
３者の相関関係について
少しばかり違和感を覚えました

天狗と狸の関係は
とりあえず狸が化けるという事を前提に考えれば
創造的なエピソードにはなると思うのですが

問題は
人間が狸を食べる立場にあるという
なんとも信じがたい関係

これ
同シーズン作品の「進○の○人」の対抗馬ではないですよね＾＾

別に
食物連鎖の関係で
狸の上に人間が存在するということは特段問題ではないと思っています
（それでも、狸を食べるのは抵抗あるかも）

お話の中で出てくる狸達って
化けていて
ほとんどのシーンは人間の姿なんです

人間の立場からだと
狸でありながらも
先ほどまで人間の姿をして
会話までしていた「相手」を躊躇なく食べる行為

さらに
狸の立場で見れば
自分の親を食べた相手と何もなかったように会話する神経
（当然、親を殺めたことに対する恨みは持っていますよ）

理解に苦しみます

誤解を招くといけないので
付け加えておきますが
特に
狸を殺したり
捌いたりするシーンが
あるわけではないのです
たとえ
そのような描写があったとしても
あまり問題視しません（グロにはそこそこ耐性はありますよ）

ただ
個人的に
食べるという行為に対する心理描写が
お話の雰囲気に少々
合致していなかったのかな？
って
思っただけです

とはいいながらも
お話の中で
主人公で狸の「下鴨矢三郎」（しもがもやさぶろう）くんが
牛丼やフライドチキンを普通に食べてるシーンを眺めながら

牛やにわとりの立場ってどうなるんだろう？

などと
悠長に考えたりもしてましたが

ちょっとだけ
愚痴っぽい記述が続いてしまいました


お話は
狸のお家間の抗争と
それに関わる天狗のエロじじい
そして
人間の美女とおじさん方が絡む
ちょっと不思議な感覚

家族愛や兄弟愛といったハートウォーミングなエピソードや
サスペンス系を匂わせるような展開もありますが

結局は
狸さん一家の"奇想天外"なお話でした
（説明をだいぶ端折らせていただいております＾＾）


さて
まったく的外れな感想になりますが
お話のなかで
特に興味をそそられたのは
お酒のシーン
{netabare}（良い子はさっさと寝ろ＾＾！）{netabare}（失礼＾＾酔ってます）{/netabare}{/netabare}

いたるところにお酒を楽しむシーンが・・・
そして
その描写がとても絶妙です

出てくるお酒の種類や銘柄がいいですね
「電気ブラン」（まったく知らん！）
「赤球ポートワイン」（うちのじいちゃん飲んでたかな？）
などのマニアックなものから
ビールやお酒
カクテルなどがでてきますが
なぜだか焼酎の描写が出てこなかったみたい（記憶が曖昧なので）

一昔前まで貧乏人が飲むお酒と揶揄された焼酎って
（すぐ酔える・酒税が安かったので一般大衆でも気軽に飲めたなど）
この作品の舞台である京都のイメージを考えると
出てこないのもなんだかうなずけます

シチュエーションにも惹かれました

大文字の送り火を眺めながら・・・
（たぶん）鴨川のほとりで・・・
お月様のあかりの下で・・・

お座敷や
居酒屋・・・

一品料理や
鍋料理・・・

そして
美女（弁天さん）と
エロじじい（赤球先生）の関係・・・＾＾

などなど
飲まずにはいられなくなるシチュエーションがいっぱい

そして
飲み方にも目を引きます

赤球は
ワイングラスはもちろんですが
お座敷ではぐい呑
鴨川の河原でラッパ飲み

カクテルは
お月様を眺めながら屋根の上でおシャレに

作法なんて全く無視した飲み方が
逆にお酒の魅力を引き立たせる感じ

{/netabare}エロじじい（赤球先生）のぐい呑を見てたら
もうお尻くらい触らせてあげちゃうよ～って・・・{netabare}（ぜって～思わね～＾＾）{/netabare}{/netabare}

ＴＰＯに合わせたお酒のシーン
"個人的"には大満足でした