HIRO さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
欧米では儲ける=かしこいんです(笑)
狼と香辛料の2期です。
全体の評価はⅠと同じです。
総評等はⅠを観てください。
Ⅰ、Ⅱを徹して視聴されることをお勧めします。
とってもいい作品と出会うことができました。
あにこれの皆さんに感謝。
☆ティーブレイク
日本だと商人=ずるい。ってイメージありますが、欧米では儲ける=かしこい。です。
たとえばダイヤモンドはデビアス社が市場価格をコントロールしています。有名ブランドはほとんどがヨーロッパです。彼らには薄利多売的な思想はありません。儲からなくなってしまえば、会社を売却してしまいます。
なのでこの作品は欧米目線で描かれてます。ホロは相変わらず魅力的に描かれています。
3期ってあるのかな~?
原作は支倉凍砂氏によるライトノベル。
アニメーション制作 : ブレインズ・ベース、マーヴィージャックさん
※1期と2期で製作会社さんがちがいます。
CV(敬称略)
クラフト・ロレンス:福山潤
ホロ:小清水亜美
アマーティ:千葉紗子
ディアナ:渡辺明乃
マルク:小山力也
ラント:笹島かほる
エープ:朴璐美
アロルド:廣田行生
リゴロ:内田夕夜
メルタ:豊崎愛生
☆ティーブレイク
安政5年6月19日(1858年7月29日)、日米修好通商条約が結ばれました。同様の条約をイギリス・フランス・オランダ・ロシアとも結んだので安政五ヶ国条約とも言われています。よく外国の領事裁判権を認め、日本に関税自主権がないため不平等条約といわれています。
この条約にはもう一つ大きな問題がありました。通貨の交換比率です。アメリカのハリス領事は「同種同量」と主張し、洋銀1枚=天保1分銀3枚を主張しました。ハリスの通訳であったヒュースケンは以下のように日記に書いています。
洋銀はメキシコ産の銀貨で27グラム=7.2匁(もんめ)、品位89.9%。天保一分銀は2.3匁、99%ですから、純銀の量だとハリスの主張は正当といえます。ヒュースケンは日本側の理解不足と言っていますが、これにはわけがありました。
日本:金一両 = 銀四分(銀9.1匁)
米国:金一両分 = 洋銀4枚(銀25.6匁)
日米では金銀の交換比率が異なるのです。もし、銀三分=洋銀一枚にしてしまうと、洋銀を日本銀と交換して、さらに日本の金貨に交換して、それを上海に持っていき洋銀に交換することができるわけです。
洋銀4枚 => 天保銀12枚 => 天保小判3両 => (上海にもっていく) => 洋銀12枚!3倍に!
日本側は金の海外流出を懸念して、「銀一分=洋銀1枚」を主張しました。しかし結局、ハリスに押し切られて「銀三分=洋銀一枚」で条約を結びました。すると案の定、金の流出が始まったのです。貿易しなくても通貨の交換だけでボロ儲けできるわけですから。イギリスの領事、オールコックは外国人社会は半狂乱になったと日記に書いています。