STONE さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ダメ人間達による、生き残りバトル
原作は未読。
いわゆるデスゲームもので、設定や世界観はかなり殺伐としたもの。絵のタッチはこの殺伐
した内容によくマッチしている。
ただ登場キャラがいっちゃってる人が多く、更にツッコミどころが多いためか、殺伐さを通り
越して、なんかおかしく思えてしまい、結果的には思いのほか気楽に楽しめる作品でした。
作り手はどう意図していたのかは判らないけど。
この手のゲームに参加させられるキャラに対して、いきなりの理不尽な状況に陥ったことで
可哀想な感じがあったりするのだが、この作品に関しては社会的にはクズのような連中が集め
られているため、あまり可哀想な感じはなし。まあヒミコに関しては誤解から生じたものである
ために同情するが。
この各キャラのクズッぷりが前述のキャラの面白さにも繋がっているような気がする。
通常主人公というのは優秀じゃなくてもまとも人であることが多いが、この作品の主人公で
ある坂本竜太も他のキャラと同様にダメ人間であるところが面白い。
逆に言えばマイナスからのスタートということで挽回の要素は大きく、デスゲームを通じて
人間的成長をしていくのがよく描かれていたように感じた。
この竜太を始め、ヒミコや平清はゲームに参加せずに協力者を得ることで島を脱出しようと
するが、平和的解決を取ろうとするがゆえに、疑惑が信頼に代わったり、逆に信頼が疑惑に
代わったりと心理的葛藤が多くなるところが面白い。考えてみると単純にゲームに参加した
方が、自分以外は敵といった感じで、そういった葛藤は無くなるんだろうな。
キャスティングが思いの外良く、皆さん見事にクズっぷりを演じてくれました。
意外なキャスティングとしては、高橋名人が出てきたのはびっくり。キャラ自体が本人を
モデルにしたっぽかったからかな。棒読みであったが、これはこれで変な味があったかなと。
原作がまだ連載途中であるため、本作も話途中で終わったが、これはいつものことだから、
まあいいや。