退会済のユーザー さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ルービックキューブ
■一畳 はじめに
いやぁ、こんなにスカッとした気持ちになったアニメは初めてだ。障子に片っ端から穴を開けまくって、再び綺麗に貼り直して、また破りまくるくらいの爽快感に匹敵する。やっぱり良いなぁノイタミナの原作枠の作品は本当に。
それだけに、いつの間にやらお気に入りの棚がそれらで埋め尽くされており、にわか丸出しでお恥ずかしい限りだ。まったく、こんな棚じゃどなたにもお見せできない。作ったやつに問いただす必要があるな。責任者はどこか!
■二畳 登場人物
メインの3人だけ紹介しておく
・私…主人公。青春しようとするが奥手なため行動に移せないでいる。
・小津…主人公の悪友。かなり顔が利き、時に主人公を助ける地味に良い奴。
・明石さん…主人公の一つ下の後輩で、彼が話せる数少ない女性。
■三畳 あらすじ
残念系の主人公がどこかのサークルに入りバラ色の青春を謳歌しようとする話。しかし奥手な彼は彼女を作ることができず、後悔し嘆く。すると時間が戻り、別の並行世界に移ってまた別のサークルに入り…の繰り返し。ただし記憶は引き継いでおらず、「強くてニューゲーム」という訳ではない。
絶望した彼はある日、延々と四畳半の部屋が続く異世界に閉じ込められてしまう。そこに連なる部屋はすべて並行世界の自分のものであった。彼は並行世界の“彼ら”の痕跡を見つけて様々な事に気づく。“彼ら”は彼らなりに楽しい学生生活を送っていたこと、どの並行世界でもカステラを持ってきてくれる親友がいたこと、好機はいつもちゃんと目の前にぶら下がっていたこと。
無事に異世界から出ると、そこは一番初めのルートだった。そして彼は最初とは異なる行動をとるのであった…
■四畳 感想
この作品はルービックキューブの様な話だと思う。最初の色合いが気に入らないから捻る、ひねくれる。色が変わる。また気にいらないから捻る、日が暮れる。それの繰り返し。そして結局最初の位置に戻ってくる。
アニメのように時間を戻すことなんかできない。凝り固まった現実や自分の枠をぶっ壊して新たな自分を見つけるなんてことも、人はそう簡単にできない。だからありのままの自分を受け入れて、視点だけを変えてみる。主人公はそうすることで自分を取り巻く環境を変えてみせた。小津との出会いをワーストコンタクトからベストコンタクトにしてのけた。恋愛も成就させてみせた。
ルービックキューブの面を変える必要は無い、今ある四畳半の世界を出る必要は無いと、そういうことが言いたかったのだと解釈した。もう一周したらまた何か気付くかもしれない。これはそんな風に何回でも楽しめるタイプの作品だと思う。
■四畳半 その他
・作画は頑張っていたように思う。どこか古臭い絵柄だけど意外といけるもんだな。
・OPとEDは曲も絵もすごくよかった。OPの絵は少し目がチカチカするのがマイナス。EDは入り方が良い感じ。
・ああいう飯の食い方は好きだ。それだけで少し楽しくなるから。
・マッドハウス見直した。その調子で他のも頼む。