遥か彼方 さんの感想・評価
3.8
物語 : 2.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
二期が無ければおかしい!
ネットで様々な物議を醸し出している最終回ですが、凛と怜が特に好きな私の個人的な感想を述べさせて頂きます。
始めに、最終回に納得されている方々申し訳有りません。
私はこれはFree!と言う作品の中の一つの「凛」の物語だと解釈しました。皆で桜を見たあのシーンのままで心の時が止まってしまった凛の心が皆に受け入れられた事により、再び動き出す。非難されている凛の勝手な行動も凛がまだ子供のままで心が成長出来ていない為に暴走してしまったのだと。
その観点から見て私は凛が3人と抱き合えた時には感動を覚えました。どういう形にせよずっと箱の中で閉じこもっていた凛が欲しくても欲しいと言えなかった友情で救われた事に関しては素直に良かったと思えました。
ですが、いくら子供だからと言って周りをめちゃくちゃに掻き回すだけ掻き回して一人ハッピーエンドでは、多数の視聴者が納得いかない、それも解ります。
現実に凛の自分勝手な行動に怒りを覚えた、凛が嫌になった、と言う意見も少なくはないようです。
特にこの作品を水泳と言うちゃんとしたスポーツ作品として視聴していた方々は、ルール違反でスポーツマンシップの欠片もない凛に幻滅された方が多いのです。
一話ではホモアニメとレッテルを貼られていたこの作品ですが、水泳のシーンや水の動きを丁寧に描写している事により、真剣に水泳アニメとして視聴されていた方も多かった様です。
確かにスタッフも凛との和解方法としては、今までの流れではあの方法しか思い付かなかったのかも知れません。「まさかと思うけどこれしかないよな」と予想されていた視聴者も少なくはないと思います。
ですがそこでスタッフは本当にこの展開にはすべきでは無かった。もう少し凛の救済の仕方を何とか考えて欲しかったと言うのが正直な感想です。
次に「可哀想」「努力は何だった」と同情され人気急上昇の怜の扱いについてですが、重箱の隅を突くような事ですみません。ですがあの怜が上から4人を眺めているアングル、あれはどう考えても同情を誘っているとしか思えない不自然なアングルじゃないかと思いました。既にとんでもないルール違反をしているんだから、何故あそこで皆揃って「怜!」と彼を呼んであげなかったのでしょうか。そうすればリレーには出れなくて努力を発揮する場所が延長された事には変わりは有りませんが、五人が改めて仲間としての最終回を迎えられたのにと残念で仕方有りません。確かに凛が「怜」と呼んではいましたし、それも仲間意識を示す証拠にはなってはいますが、皆で「怜」と呼ばせなかった事が怜が「可哀想」と言われている一因になっている気がしました。
1クールと知った時尺不足が心配になりましたが、結果は予想以上の酷さになってしまったように思えます。
純粋に水泳のスポーツ作品としての視聴者には、ルール違反と言うそれだけで幻滅さえさせてしまう展開にしてしまい、凛、怜それぞれのキャラファンには過剰に嫌われたり、同情されたりと互いに不快な思いを残し、そう言う書き込みを目にするFree!自体のファンにも何らかの後味の悪い作品になってしまったのではないかと思います(このレビュー自体がそうなので、自分の事を棚に上げているのは承知で書かせて頂いています)
キャラも魅力的、声優も豪華、一番は男性キャラ達がメインでも水泳のスポーツアニメとして男性にも期待される魅力に溢れた要素を持った作品です。
是非二期で今度こそ友情を交えた真のスポーツアニメとして、最終回のマイナスの流れを払拭するものを作って欲しいと思います。いえ、続編がなければ本当に京アニの黒歴史になってしまうと思える程賛否両論(特に否)が激しいのを感じます。
かなり長くなってしまいましたが、凛、怜どちらも好きな自分、この作品が好きな自分なので書かずにはいられませんでした。ここまで読んで下さった方々、有難うございました!
エンドカードの英文が本当で有りますように!