sherlock さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
一矢報いて蒼穹を舞う Flügel der Freiheit !!
まず、このアニメへの率直な感想から…
原作よりもアニメの方が素晴らしいと思える作品にようやく出会えた!!
僕が特に感銘を受けたのは立体起動のシーン
あれほどまでにスピード感のある描写はアニメならではの良さだと思う
そしてこのアニメを初めてみた時に他の作品と明らかに違うなと感じたのは
衝撃的なほど人が次々と酷悪な死を遂げてしまうこと…
比較的主人公と関わりが強く、出番が多いキャラだからきっと終盤まで生き残るのだろう…
…そんな期待をあっさりと裏切っていくストーリ展開に思わず惹きこまれてしまった!!
あとは、話の中で詳しい解説がないにもかかわらずキャラの感情が非常によく伝わってくる表情!!
まだ第一話なのに母親が巨人に喰われてしまうシーンでは思わず涙が…(泣)
…とここまでがアニメを見て素直に感じた感想です
そしてこの作品の恐ろしいところは僕のような捻くれた人が別の視点で見た時に
また違った感想を抱く奥が深い内容になっていることである
(これはあくまでも僕の個人的な考えで、間違いもあるとは思いますが大目に見てやってください笑)
これは進撃の巨人のオープニング『紅蓮の弓矢』と『自由の翼』の歌詞にも顕著に表れている
まず、『紅蓮の弓矢』というタイトルに関して
『自由の翼』の歌詞の中に“一矢”を“一人”と読んでいることからも“弓矢”とは“人間”を指す
この場合は特に“兵士”を意味する
つまり『紅蓮の弓矢』とは『血まみれの兵士』ということになる
では、この血は巨人と人間一体どちらの血であるか?
その答えは『紅蓮の弓矢』の一番最初に出てくる
Seid ihr das Essen? Nein, wir sind der Jäger!(お前たちは獲物か? いや、俺たちは狩人だ!)
から察するに巨人を倒した時のものだと考えられるが矢は一度放つと返ってはこない…
それはつまり標的(巨人)を倒した時にこそ回収できた弓矢(兵士)の崇高な血を表現しているのではないだろうか…
おそらく多くの方がこれを読んだ時に
そんな血塗られた戦いなんて日本で起こるはずがないという印象をもつと思う
ただ、ここで重要なのは【自由(≒辛労辛苦からの解放)】という曖昧なものに対して
どれほどの【犠牲】を覚悟できる内面的な感情(決意など)をもつことが可能かということで
進撃の巨人はそうした疑問を現代の人々へ訴えかけている作品でもあるのかなと僕は感じた
<歌詞一部抜粋>
[紅蓮の弓矢]
祈ったところで何も変わらない…
不本意な現状を変えるのは戦う覚悟だ
何かを変えることが出来るのは何かを捨てることが出来るもの
架せられた不条理は進撃の嚆だ
[自由の翼]
お前の翼は何のためにある
籠の中の空は狭過ぎるだろう?
Die Freiheit und der Tod.(自由と死)
Die beiden sind Zwillinge.(二つは対である)
何の為に生まれてきたのかなんて小難しい事はわからないけど
例えそれが過ちだったとしても何の為に生きているかはわかる
それは理屈じゃない…存在故の自由!!
崩れ然る固定観念…迷いを抱きながら…
それでもなお「自由」へ進め!!
閉ざされた壁の中(社会)にいる我々は巨人(社会的地位や周囲の圧力という強大な力をもつ存在)と
戦うことを初めから諦め、不条理な世界を受け入れてしまっている
そのような現代社会の人たちに向けて
時には【自由(≒辛労辛苦からの解放)】を求めて【犠牲】を払う気持ちをもち
苦渋の決断をすべきだという想いをこのアニメを通して感じた
ただ、実際現実はアニメのように単純ではないため
あくまでもそういう気持ちを忘れないようにして欲しいというぐらいの解釈で良いと思う
は~い、ということで真面目ぶって何かかっこつけちゃってますがww
このアニメはエレンが『巨人の星』になr…じゃなくて…ww
歌と内容が非常にマッチしてかっこ良く、スピード感溢れる動きとストーリー展開に驚きと興奮を感じるので
興味がある方はぜひ観てみてください!!(≧◇≦)
P.S.
普段かなり殺気立ってて恐ろしいミカサがエレンにデレデレなのが羨まし過ぎました!!
ああいう女性がどこかにい…いや、いたらやっぱり困りますww