にゃっき♪ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
materials for learning a sense of justice
王道をいく、直球勝負の搭乗型のロボットバトル作品です。
遺伝子操作から生みだされた少年少女たちを対象に、戦うための教育をする学園に在籍するなかで、個々の能力は高くてもチームワークに難があった「残念ファイブ」のメンバーの活躍と成長を描いた作品です。痛みを感じる出来事も起こりますが、ストーリー展開はシンプルで、ドラマ性や意外性を期待すると残念に感じるかと思われます。
それぞれの搭乗するロボットは戦隊もののような、赤、青、黄などのカラーがあり、宇宙からの正体不明の侵略者を相手に、個々の性能の特徴を生かしたチームとして、役割分担して戦います。様々なオペレーションを通して、周囲のオトナ達に見守られながら、上官やピットクルーも含めて、仲間と言うより家族のような絆を深めていくのが丁寧に描かれているのは素晴らしかったと思います。
搭乗者を固定するのに、機体と特殊な契約をするような作品もありますが、ロボットに搭乗者のDNAを組み込み、シンクロ率が高くなることで覚醒して、本来の能力が出せるという比較的無理のない設定で、バトルパートはハイスピードで魅せてくれますし、日常パートは、メンバーが親の顔も知らず、記憶まで奪われているという暗めな境遇の設定でありながら、ほのかな恋愛もあるコメディタッチで描かれていて、ロボット系にうるさい人だけでなく、初心者でも楽しめる作品に仕上がっていると思いました。
小さなおともだちが、正義のヒーローのかっこよさをお勉強する教材にしたいようなアニメですので、夕方の時間帯に放送して欲しかったと思いますが、スポンサー主導の玩具やプラモデルの販促作品でなければ放送枠を買い取れない現状がとても残念です。