ワタ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
現時点、私的2013年最高のアニメ
「銀河機攻隊マジェスティックプリンス」
もうね、イロモノ臭全開ですよね。このタイトルの時点で敬遠した人も少なからずいそう。
そして平井さんのキャラデザ。古臭さ全開。鼻がないし華もない。これも大きなマイナス要因か。
加えて内容的には序盤の引き込みが弱く、全体的に物語の進展が遅く、
多くの謎と伏線を放置したままのラストに納得いかない人もいるでしょう。
さて、レビューの建前上マイナスポイントを指摘したところで、ここからはひたすら絶賛します。
褒めちぎります。ステマレベルの持ち上げを敢行してやりますよ・・・!
同時期に放送された「革命機ヴァルヴレイヴ」「翠星のガルガンティア」と比較して
最もロボ要素を前面に押し出した、正統派ロボアニメと言えるでしょう。
でもだからこそ、ロボアニメ苦手な人が異常に多いあにこれでは不人気という印象。
一体ロボアニメの何が嫌なのか?
自分もちょっと前まで苦手意識があったんだけど、案外そうでもないことに気付きました。
メカニックな部分とか、特有の専門用語を連発するノリには未だに慣れないし
ロボットそのもの(デザイン)にあまり興味を惹かれないってのが正直なところですが
ヌルヌル動きまくってる戦闘を観るのは単純に楽しいし、テンション上がる。
特にこの作品は高速戦闘の描写が凄まじく、しかもただ速いだけではなく
一つ一つの挙動が恐ろしいまでに綿密で、どんな風に戦ってるのか分かるのが凄い。
それに加えて静と動の切り替えも効果的だし
一つの戦闘シーンを何度も端折ったりせず、連続的に見せてくれるのも素晴らしいです。
作画スタッフ過労死するんじゃないかと心配になるレベル。
第14話のイズルvsジアートの戦闘はアニメ史に残ると言っても過言じゃない。
またこの作品は、1対1のバトルよりも
チームラビッツの5機によるコンビネーションバトルに重点が置かれていてるのが特徴。
各々の機体に明確な役割があり、息の合った連携で敵を撃破していくのが
個人的にとても新鮮な感じがして良かったし、チームバトルが主体であるからこそ
敵味方のエース同士の対決(イズルvsジアート)という王道が際立つんですよね。
そういったチームバトルのノリだったり、各機体のカラーや名前が色分けされているなど
所謂スーパー戦隊モノの要素も取り入れられています。
途中でチームラビッツに6人目が加わるところも、追加戦士というお約束を踏襲していますね。
幼い頃に戦隊モノを夢中になって見ていた身としては
(ヒーローになって世界を救うんだ!とか本気で思ってましたさ)
気恥ずかしくもありつつ、心地良い懐かしさにも浸れました。
キャラが良いんです、この作品の最大の魅力はキャラの描写だと思ってます。
一人一人のキャラを大事に丁寧に描くというスタッフの真摯な姿勢が伝わってきました。
2クールという尺もあり、最終的にキャラへの愛着がとんでもないレベルに達します。
掛け合いも楽しいし、シリアスな設定ながら明るい雰囲気を崩さないところもイイ。
あれだけ連携がバラバラだったチームラビッツの成長ぶりが我が事のように嬉しい。
終始、保護者目線で観ていた気がしますw
これ程キャラの生存を心から願わずにはいられないアニメもないです。
人類の存亡を懸けた最終局面においても、どこか間の抜けた会話のやり取りは健在。
もちろん燃える掛け合いや、圧巻の戦闘描写など決めるところはキッチリ決める。
そんなマジェプリらしさが溢れた最終回は個人的に文句なしです。
確かに、2期前提の終わり方だったけど、区切りはしっかりつけてるし
新たなヒーローの誕生という物語の核で締めてくれたので満足できました。
欲を言えば後日談を見たかったぐらい。
タイトルとキャラデザで敬遠してる人、ロボが苦手な人でもとりあえず一度見て、
それから合う・合わないを判断して欲しい。
このまま埋もれさせてしまうには惜し過ぎる!と心から思える作品でした。
ザンネンだっていいじゃない。