退会済のユーザー さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
やっぱり話数が足りなかったのでは。
まず1話に関してはリアルタイムで見ている人のための仕掛けだと思うので特に言う事はないです。
ストーリーは12話という短い話数で簡潔によくまとまっており、話の骨格はしっかりしていると思いました。しかし同時に、「黄泉が敵になって戦う」という2話でネタばれ済みの結末に向かって一本道のストーリーを駆け足でなぞっていっただけのように感じてしまいました。
最後のオチのためにキャラを出して動かして殺して…という展開の作り方が作業的に行われていくように思えてしまって残念です。
「ノンストップ放課後退魔アクション」を黄泉が堕ちるまでの過程として視聴者にヒヤヒヤしながら見させるという事なのだと思いますが、自分はその作業的な展開の流れを一歩引いた視点で見てしまったため、終盤までうまく感情移入することができませんでした。
戦闘シーンを中心に作画はしっかりしているという印象ですが、ヒロインの悲哀や絶望の表現、つまり表情の描き方や演出がもっとうまく出来なかったのかなと思います。この事も感情移入しきれなかった要因になっています。
養女である事や後継ぎの件など、言うほど黄泉は参ってしまってはいないように思いました。あんな結果に導くのなら、相応に、黄泉をもっとどん底まで落としこまなくてはならなかったと思います。そういった意味では、命乞いをするメイを黄泉が怒り(?)に任せて殺してしまったシーンはとても良かったと思いますが。
話の締め方にも少し疑問が残りました。話として終わっていないし、視聴後もモヤモヤが残ってしまいました。黒幕を残したままにするにしても、もう少し救いはなかったものかと思ってしまいます。特に黄泉とノリユキ。「敵になった。愛してるけど決心して殺した。」ということですが、それは諦めでしかないような。黄泉は報われたのかな。登場人物にとって何が解決して何の成長があったのかわかりませんでした。ノリユキなんかその後は道端でチャラチャラ占い師してるし。
最後に、
1話の挿入歌の部分や、各話のOPの入り方などはかっこよくてテンション上がりました。
あとこんな重たいシナリオの中でも所々でニヤニヤさせられたり、そういった部分では楽しめたかと思います。
以上です。