退会済のユーザー さんの感想・評価
2.8
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
タイトルなし
プリキュア好きという贔屓を含めるにしても、本作はいまひとつな作品だったと言わざるをえない。
50分の放映時間でできることといったらちょっとしたドラマをスパイスにした、娯楽性重視の路線だと思うのだけど、本作は娯楽性にかなり乏しかったというのが本音。
終盤の、咲と舞が背中合わせに自分達の気持ちを語り合いながら静かに変身していくシーンは見物ではあったものの、それ以外に見どころらしい部分がない。
なにせ本作、咲と舞の性格の劣化具合が洒落になっていない。「お前ら誰だ」レベルだ。
TV本編での二人の関係性といえば、その絆の根幹にあるのは【運命】と【使命】にあると思う。プリキュアとして戦う以前に一度出会っている、という事実に運命のようなものを感じており、それが、二人の絆の理由を占めているのだ。
初代のように少しずつ積み重ねて形成されてきたものではないから、こうしてふとしたキッカケでギクシャクしてしまうっていう展開は、まぁ分からなくもない。
ただし、2クールが終わった頃の時期にこの展開は、ちょっと無理がありすぎる気がするし、なにより、咲と舞、二人のキャラクター性を考えれば、すぐに仲直りしそうなもの。この辺、本作の脚本は二人のキャラクターをいまいち掴みかねている気がしてなあない。
後半の盛り上がりのことを考えると序盤から中盤にかけて二人をオトす必要があるのは分かる。分かるのだけど、その落とし方があまりに雑。前作の劇場版もそうだったけど、映画版は何故か、後半に向けての積み重ねがうまくない。
本作は前作以上にひどかった。テレビ本編に慣れた自分は、序盤でストレスを感じてしまって、視聴を続けるか悩んだほどでした。
そして本作は困ったことに、二人が仲直りしてもそこまで盛り上がらなかった。
仲直りした途端、あっさり敵を倒してしまったからだ。本作の敵、サーロインが魅力に乏しい。
二人の仲違いって、サーロインとは全然関係ないところで起こってることなんですよ。二人で勝手に仲違いして、そのせいでピンチに陥って、仲直りしてあっさり敵撃破。
つまり、実はサーロインってめちゃ弱いってことになる……。
だって仲直りしてからは苦戦していないんだもの。本作のキーワードである時間と、二人の仲違いが密接に関係していないというのは、やっぱりマズイんじゃないかなぁ……。