翔谷 涼 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ひねくれアンチテーゼをどう思うか。
原作既読。
ドラマCDが非常にいい出来で、声優も原作者自ら選ばれたともっぱらの噂ですがそのおかげかイメージにかなりしっくりくるチョイスでした。モノローグこそが肝の作品だと思うので、アニメでどのようになるのか楽しみでした。
超絶ひねくれな主人公が嫌々ながらも活動していく様が筋道です。その間様々な事件を部の性格上解決していくことになるのですが、そのやり口のエグさには感心するとともに呆れもします。まさにリア充たる生活をしてきた人にはあまりしっくりこないかもしれませんが、多くの人には少なからず経験した思考などが見え隠れするかと思います。文庫の帯にて「自伝小説」とまで言われるだけあるくらいにはリアリティのある高校のカーストを描いていると思います。
ぽんかん⑧さんの絵は非常に独特なのでデザインが大変だったかと思いますが、アニメ映えするデザインになったと思います。
ドラマCDと同じ声優さんなので個人的には完璧な配役でした。皆さん実力のある方なので特にいうこともなく安定した演技だったと思います。
特にOPのやなぎなぎさんの歌は非常に人気でしたね。OPEDともに清楚で聴いていて癒やされました。
ぼっち主人公なのにいろんな人と関わっていきますが、それぞれに心理描写が丁寧なので魅力的でした。
やはりこの作品の一番の見所は主人公のひねくれまくった思考と行動であり、見ているこっちが胃を痛めるところがまさに作品の急所たるところでしょう。それゆえに主人公の物言いが癇に障る人もいることでしょうが、それが苦にならないのであれば、最後まで共感しつつ楽しめるかと思います。