くろゆき* さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 2.5
音楽 : 2.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
時間が無限にあると思ったら、大間違いなんだからね!
学園恋愛ものとしては平均点の出来。ただしラストに最大の欠点が。
最後コウイチが「自分に嘘」、「星乃さんに嘘」、「マオ姉ちゃんに嘘」と言い切ってしまう事。今までのプロセスを「嘘」という言葉で表現したらそりゃ裏切り者の極悪人扱いになってしまうのは当然で、今までの自分のゆれる気持ちはなんだったの?と言いたくなってします。
コウイチにとってユウミちゃんを好きだったのは紛れもない事実のはずで、それはこれまでの彼の言動を見ればよくわかります。ユウミちゃんを好きになり、おつきあいすることで、自分の中の「恋する気持ち」がユウミちゃんに向いていると思っていたのものが、途中からマオ姉ちゃんに向かっている気づいてしまった、というのが事の真相。それに本人よりも早くユウミちゃんの方がコウイチの心の変化に気づいていましたね。
なので、あそこは「嘘をついていた」のではなく「気づいてしまった」(もしくは同等のニュアンスの科白)とすべきだったのではと思うのですが。
まあ、どちらにしても結果は予想できたので、どういう形で物語が収斂するかが見所だったのですが、すこし残念な演出上の欠陥ではあります。
もう一組のカップルは現実味があまりにも薄いのであえて言及しません。
こういったラブ・ストーリーはいかに登場人物の心の動きを視聴者にリアルに感じさせるかが全てだと思うので(これがしっかりしていれば、主人公とヒロインが同居とか、幼なじみなのに高校生でも仲良しとか、ありえないシチュエーションでも気にならない)恋愛演出とシナリオに齟齬がないように、制作者の方には是非気をつけて頂きたいものです。