「STEINS;GATE [シュタインズ・ゲート](TVアニメ動画)」

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ネタバレ

北山アキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

岡部倫太郎物語

SFの骨格も、
サスペンスとしての展開も、
ラブストーリーという果実も、
コメディの誘惑(と表裏一体の脆弱性の病理)も

その全てが、岡部という主人公を中心に展開し、
収束してゆく。

これほどまでに、一人のキャラクターを全方位から
魅せられたら惚れてしまいますよ。
掘れてしまう人も出るんじゃないかと心配になるくらいに。

厨二病的人格の末路は {netabare}
その所有者が社会へ迎合するため放棄、忘却されるか、
あるいはそれができない所有者自身が社会から存在を放棄、忘却されるという、
どっちにしても抹殺の道である。
(鳳凰院は半分仮病だけど)

しかし、岡部倫太郎は違う。
鳳凰院凶真という願望(仮面でもあるけど)を捨てず、
鳳凰院凶真という妄想に飲み込まれもせず、
鳳凰院凶真を血肉として、かつそれを超越した岡部倫太郎を実現する。

クリスやダルのような天才ではない
ふつうの人である岡部が、
唯一人眼前の現実を超克し、
あるべき世界へと転換せしめ得る。
仲間の力と
望むものに辿り着こうとする強い意思の力で。
(「執念」や「愛」とという言葉で置き換えられるところもあるが、
もっとしっくりくるのは英語の「will power」)
{/netabare}
そんな青年の物語。
特に22話から最後までの展開はエピックだ。

投稿 : 2013/09/14
閲覧 : 254
サンキュー:

6

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