ハックロー さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
映画館で見れて良かった
ジブリ作品ではもののけ姫以来に劇場で視聴
作画が凄くてタッチは駿作品で大体一貫してるので単純に細かさが凄く実感できる。
人は口で喋らず顔全体を使い喋るし、物や背景の動きの表現が細かくとにかく丁寧。
本当は既存実写映像をアニメに描き直したんじゃないの?って思ってしまう。それだけでも感動しました。
声優の庵野監督に期待していた第一声で「声低っ」と突っ込みたくなりましたが、不思議と慣れていくもので、不思議といけちゃいます。
話は時代を駆け足で走っていきます。
音楽が久石譲ですが、今回は今までと全然違い、印象的なメロディで聞かせるではなく、シーンと絡めてよく聞こえる様な音楽でした。
{netabare}
さて二郎の心の師であるカプローニはその妄想の中で、悠々といろんな飛行船を飛ばして見せ、二郎を感化させてくれるのだが、
二郎モデルの飛行機は最初から最後まで落ちっぱなしいくら妄想でも日本産にコンプレックス持ちまくり、それでも創作意欲は上がる一方で本当に自分の道一筋に真剣です。
・・・がカプローニは(ゆっても二郎の妄想ですが)自分の設計したい飛行船(戦争用じゃない人々を乗せ楽しませる客船)を明確にしていたのに対し二郎自身は綺麗に飛ぶ飛行機とだけにとどまらせていました。零戦でよかったのか不明?
結核のヒロインは全く苦しい一面を二郎に見せません、健気なんですが、そこは視聴者にはリアルに酷い一面も見せて欲しかったかなぁなんて。
ラストシーンは意味深です。
おそらく主人公の妄想の中、カプローニとの10年での功績「ゼロ戦」これが綺麗にとんでいくのは感動的です。1機も帰ってきませんでした、と語る悲しそうな二郎。
そして二郎の中では故人となっっているヒロインが「生きて」と投げかけます。
二郎にとってはおそらく希望も絶望もおおきい状態です。
そこでの生きて、 自分には続編への布石としか映らなかったです。(二郎が実在人物で宮崎駿が長編引退なのでないですが)
{/netabare}
出てくる飛行機が性能&形状が向上していくのは気持ちよく
飛行船の歴史にも興味が出てきます。
夢や歴史、自分の知らない昭和浪漫がつまった作品
劇場でこの作品が見れて良かったです。