空野 落 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
原作催促アニメにして原作を超えたオリジナル作品
『喰霊』の原作は漫画であり、今作は原作のヒロインである神楽を主人公にした過去の話をオリジナルで制作した作品である。
少し脚本の構成が特殊で公式HPを見ると1話のキャラがメインのようになっているが、ぶっちゃけこの人たちはすぐに退場します。なので1話の流れで話は進みません。
この作品の肝は主人公である土宮神楽ともう1人の主人公の諫山黄泉の儚なく悲しい話である。テーマは「家族」で、結構な頻度で死人が出たり病院送りになる人がいるので注意。
バトルシーンも迫力があり燃えアニメや厨二アニメに分類されるものとしては高水準である。
難点はラスボスと戦わず事件が解決していないこと。続きは原作につながるように作られているのだが、続きを読んでみるとこちらのほうが面白いと感じる(あくまでも個人的な感想)
土宮 神楽
主人公その1 色々家庭の事情で大変な宿命を背負った少女。友達に危機が迫ったり、姉代わりの黄泉や親父を亡くしたりとハードな展開に巻き込まれる。ただ、そんな中でも自分の存在意義や戦う意味を見出す姿はカッコイイ。
諫山 黄泉
主人公その2 途中まで実力・キャラともに主人公だったが、中盤以降敵に回る。神楽を妹と思い、許婚の紀之と幸福な環境だっただけにいろいろ重い展開になる。
飯綱 紀之
兄貴分キャラ だが実際はヘタレ。ある意味仕方ないが、中学二年の主人公にやらせるなよと思う。ヘタレであるが憎めないキャラなので嫌いではない
土宮 雅楽
親父 なんだかんだで神楽を心配しておりツンデレの枠に入る。こういう渋いキャラがいることは偉大
三途河 カズヒロ
ラスボス ただ、作中では決着がつかない。というより戦うのは主人公たちではない。
あと超自然災害対策室の中に多くのサブキャラがいるが大半は死んでしまうので割愛。ただ、神楽が対策室の人たちを好きなことからみんな良い人なのは間違いない。
総括
1話がアレだが、中々熱いストーリー構成だったと思う。おそらくオリジナルではなかったらそこまで評価されなかったと思うが、続きである原作を読ませたくなる展開は脱帽させられた。