「刀語-かたながたり(TVアニメ動画)」

総合得点
88.3
感想・評価
3065
棚に入れた
16302
ランキング
119
★★★★☆ 3.9 (3065)
物語
4.1
作画
3.8
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
4.0

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ネタバレ

arias さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

自分用メモです

・BSフジにて放送当時視聴(2010年)
・フジ仙台放送ノイタミナ枠で再放送時視聴(2013年夏)

時代劇/バトル/原作ライトノベル/放送が一ヶ月で一話、一話60分枠
{netabare}時代劇って書くと多少ネタバレのような気がしてならない{/netabare}



原作者西尾維新らしい会話劇が多めのアクションバトルアニメ
。特徴的なキャラクターデザインで走り回るキャラクター達を天才岩崎琢の音楽が盛り上げる。作品として完成度が高く緻密なアニメだった

刀を持たない虚刀流剣士『鑢七花』と奇策士『とがめ』が完成形変体刀十二本を収集するため所有者達との戦いを繰り広げる。物語は一話で一本収集するペースで進む
世間知らずな『七花』と野望の持った奇策士『とがめ』。二人の成長と絆の物語である

物語一話の大部分は会話劇が中心だ。原作者西尾維新の持ち味である言葉遊びも用いられ面白おかしく展開される

物語一話の最後には刀語最大の見せ場となる刀を持たない虚刀流剣士『鑢七花』と完成形変体刀十二本の所有者達との戦いがある。それぞれ突出した技量、断固とした信念を持った敵(持ってないものもいるが)との命のやりとりはとても見応えがある

西尾維新らしい会話劇があるならばもちろん西尾維新らしい人物も登場する。一癖も二癖もある登場人物をうまく魅せているキャラクターデザインもまた秀逸だ
舞台モチーフは戦国時代、江戸時代の日本。とても流行りのものとは言えない酷く言えば取り残された感もある和風キャラデザと舞台背景はマッチしている

会話パート、戦闘パート共に動きの画について特に文句のある部分はなかった。戦闘パートでの技を繰り出すと文字のみのカットインが出る演出はなかなか格好良い

上記のように物語の大半は会話劇。戦闘パートも一瞬で終わることもある。表情が見にくいキャラデザもあってこれでは波がなく飽々していしまいがちだ。それを補い物語に緩急を与えているのが岩崎琢による音楽だ
彼の音楽は刀語でもとても多様性に溢れている。ラップ、ブルース、テクノ、ゆったりした曲、ビートの効いた曲……。様々なジャンルで盛り上げてくれる。
ところでラップ曲などでは歌詞があるのだが、外国語歌詞の曲はあるのに日本語歌詞曲がない。上記したが舞台背景は江戸時代の日本だ。一見これではミスマッチしているように思える。しかしなぜか自然に視聴できるのである。本当に不思議だ
話を戻して、第二話斬刀・鈍での宇練銀閣との戦闘場面を見て欲しい。「零閃乙」と画の融合には感激のあまり思わず涙が出そうになった。
主要キャラクターのイメージ曲もまた人物の特徴を捉えている。「Peacock blue eyes」は否定姫の怪しさ、手強さを捉えていた
他にも、こなゆきの「怪力童女」、
第一話絶刀・鉋冒頭、第七話悪刀・鐚終盤に流れる「月刀歌」、
戦闘シーンに流れる「Bahasa Palus」、
コミカルなシーンに流れる「Aodai」など数を上げればキリがないほどとても印象に残った


映像、物語、音楽。全てが高いレベルでいてとても素晴らしい作品だった。
結末を迎えた後も余韻が残り心地よい。刀語は自信を持ってオススメできる作品だ

【感想ココマデ】



一話60分、一ヶ月一話の全12話での超変則1クールだったけどメリットデメリットがあったと思う
メリットは時間が空くので一話の放送に力を入れられること
デメリットは時間が空くので話を忘れたり放送自体を忘れてしまいがちなこと
クオリティ高い作品を見れるのはいいことだけどノイタミナで再放送した時のように一週間に一話見れると最高なのだけれどもね

{netabare}
・四話薄刀 針の構成演出には驚かされた。第三話で30秒しかなかった第四話の次回予告が本編だなんて斬新すぎる

・十一話毒刀 鍍で右衛門左衛門vs人鳥の戦いは分かりづらかったな。未来の武器である完成形変体刀には現在の力運命崩しは効かないってことなのかね?

・十二話炎刀 銃の「自分の気持ちさえ駒だった」は本心なのだろうか。奇策を発揮する際の左眼は輝いていた。「私はそなたに惚れてよいか?」の際には左眼の輝きは消えていた

・最後は否定姫と一緒に旅をしていたけど七花は刀としては同行していたわけではないだろう。彼の成長、決別が見えるシーン。……それにしても否定姫は別人のようだな
{/netabare}

投稿 : 2013/09/11
閲覧 : 190
サンキュー:

2

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