「GOSICK[ゴシック](TVアニメ動画)」

総合得点
87.0
感想・評価
2847
棚に入れた
14818
ランキング
174
★★★★☆ 3.9 (2847)
物語
3.9
作画
3.9
声優
3.8
音楽
3.8
キャラ
3.9

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

シス子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

この世の混沌(カオス)から受け取った欠片たちを、わたしの中にある「知恵の泉」が、退屈しのぎに玩ぶのだよw

舞台となるのは
ヨーロッパにあるソビュール王国という架空の国
時代は1924年
第1次世界大戦の後です

主人公で日本からの留学生の「久城一弥」(くじょうかずや)くんが持ってくる謎を
ヒロインの「ヴィクトリカ」ちゃんが推理でもって解いていくお話

ジャンルは推理もの

といいながらも
メインとなるのは
いくつもの謎解きのお話の裏にある大きなストーリー
ソビュール王国の王室の謎や
科学とオカルトの対立
二つの世界大戦
そして
ヴィクトリカちゃんとかすやくんの恋のお話です

まるで枝葉のように点在するお話が太い根幹に纏まっていくように
ヴィクトリカちゃんの言葉を引用すれば
「混沌(カオス)の欠片(かけら)を再構成する」ように

見事に纏められています


でも
この作品
ストーリーの流れのなかで特に重要な要素を占めていたのは
人物のパーソナリティだと感じました

テーマとなるのは
「血筋」「家柄」でしょうか

ヴィクトリカちゃんは
「灰色狼」といわれたお母さん
コルデリア・ギャロの血筋

ヴィクトリカちゃんの特異なキャラもさることながら
類まれなる超人的な頭脳
そして
そのことを裏付ける
コルデリアの生まれ故郷であり伝説の灰色狼の故郷でもある
「名もなき村」でのエピソード

ヴィクトリカちゃんのお父さんで
その灰色狼の優秀な血筋を戦争の道具にしようともくろんだ
「アルベール・ド・ブロワ侯爵」

そしてそのブロワ侯爵の息子でありながら
ヴィクトリカちゃんの異母兄であることに違和感を募らせる
「グレヴィール・ド・ブロワ」警部

生い立ちや血筋
あるいは家柄という逃れられない運命に
翻弄され
悩んだり葛藤したり
とても深い人間ドラマが展開されてます


ちなみに
かずやくんは
帝国軍人の息子

イギリスからの留学生の「アブリル」ちゃんは
世界的冒険家の「サー・ブラッドリー」の孫

各登場人物の血筋や家柄といったものが
キャラの属性として色濃く表現されていて
お話にとてもよく絡んでいます

特にかずやくんのキャラが私的に好印象でした
第1次世界大戦後といえば
日本は軍国主義に向けてまっしぐら
「男尊女卑」の考え方が当たり前の時代なのですが
かずやくんは違ってました

いつも「帝国軍人の三男たるもの・・・」と表向きは意識しているものの
ヴィクトリカちゃんにはこき使われ
クラスメイトのアブリルちゃんにはからかわれ
担任の「セシル」先生にはしょっちゅうパシリをさせられるのですが
いつも優しく笑顔で応えて
まるで「草食男子」のようです

軍人であるお父さんの血筋より
優しいお母さんの血筋が強かったみたいですね


さて
この作品
原作を読んでから視聴したのですが

アニメの方は
イマイチでしたね^^!
正直
最後まで泣けませんでした

原作は号泣モノだっただけに
非常に残念でなりません

特に最後の3話は
違う作品を観ているみたいな感覚でした

詳しい理由はよく分かりませんが
原作が未完のままで
アニメ作品の製作をフライングさせてしまったことが
大きな要因だとか・・・

とりあえず
アニメオリジナルストーリーでの結末ということで
評価させていただきます^^

投稿 : 2013/09/10
閲覧 : 469
サンキュー:

29

GOSICK[ゴシック]のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
GOSICK[ゴシック]のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

シス子が他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ