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退会済のユーザー さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 3.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
タイトルなし
シリーズでも屈指の人気だった劇場版【ぼくらのウォーゲーム】の続編であり、シリーズ最高の興行収入を叩きだした、02の劇場版第二弾。
個人的な感想としては、前作の反省点をしっかり見直してるんだなぁと感心したものの、その代わりに作品の出来そのものの質が落ちてしまっているため、評価が難しいところだ。
前作は中心となる人物が太一とヤマト、それと光子郎。この三人だけであり、他の選ばれし子どもたちは空気だった。お話の規模が国の滅亡レベルにも関わらず。
その点、本作は新旧・選ばれし子ども総出で状況に対応しているので、事態の深刻さは伝わりやすい。
ところが一方で、前作よりもエンタメ作品としての質は劣っていえる。本作の内容が、焼き増しであることは本編を視聴すれば分かることだろう。スタッフの方も、前作を踏襲することを念頭にしている節がある。
しかし、前作にあったハラハラドキドキ感は、本作では弱くなってしまったなぁ……。
前作は、視聴者が「あっ!」と驚くような要素や展開を提供しながら、物語が終始ノンストップで進んでいた。
最初のクラモンの登場から始まり、データを喰らって瞬く間に脅威と化していくし、進化中に攻撃するというタブーを犯し、終いには核の発射までやらかします。さらに、デジモンがまさかの合体を果たし、これがまた素晴らしいデザインで、ディアボロモンの一掃という活躍を魅せ、それまで邪魔でしかなかったモブの皆さんを状況打破の材料として使い、ミサイル爆発を寸前で止める。
これだけの驚き要素をわずか30分の中に凝縮していたのだから、その見応えは推して知るべし。
が、本作はどうも勢いが足りないというか、無難なところに収まってしまった感がある。
そりゃあオメガモンの敗北には戦慄したし、インペリアルドラモンのボロボロな姿にも驚きはしたよ。
でもなぁ……ここまでが長い。例えると、前作が凸凹な地面をバイクで激走してたのに対して、こっちは自転車で頑張って漕いでる感じ。丁度、丈先輩みたいに。途中から下り坂に差し掛かって疾走感は出てるんだけど、それでもバイクには勝てない。
最後のオチ(クラモンにしてデータ転送するという発想)は「おぉ!」と思ったんだけどねー……。
伊織が知識の面をみせた数少ない場面なので、その点は観る価値十分に有り。