にゃっき♪ さんの感想・評価
3.1
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
more than enough is too much protection
学業もスポーツも、モデルをしているというルックスもハイスペックですが、隠れオタク趣味の中学生の妹である高坂桐乃(こうさかきりの)に振り回される高校生の兄、高坂京介(こうさかきょうすけ)が主人公のラブコメ作品です。
私の場合、最終兵器であるオタク仲間の黒猫なしには、最後まで完走は無理だったと思います。
まずこの妹というのがエロゲーはともかく、我が儘で礼儀知らずで性格がどうしようもない芸能人を気取った俗物で、魅力の欠片も感じられません。最初はどうしようもない妹の成長を描く作品かと思って視聴を始めたのですが、兄が駆け回ってすべてフォローしてしまう物語で、子離れできない親が、甘やかしたあげくに、ひとりでは何も出来ない子供を制作するのを兄貴が肩代わりしているような物語でした。
作者は中学生であっても自分で稼いでいれば、何に使おうと自由だと思っているようで、中学生が使う金額とは思えないアダルト作品の円盤やグッズを大量に所有する妹を、親に知られても兄が身体を張ってうやむやにしてしまう展開には呆れ果てました。ストーリーも何でもうまく事が運ぶ、ご都合主義を思いきり詰め込んだあり得ない展開の連続で、ここまで不快な作品も逆に珍しいように感じました。
私はエロゲーや同人誌などのサブカルに対して、否定的な見方はしていませんが、サブカルについても、とことん甘やかした視点で描かれているのも異常で、常識ある立場の発言を偏見やら先入観で片づけ、そういった趣味を持つ人たちに媚びを売っているとしか思えない描かれ方が気持ち悪く、アダルト作品を中学生がプレイしているのを黙認するエロゲ販売促進の広告としか思えない作品でした。