STONE さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
シンクの夏休み
2期もので、前回フロニャルドを訪れたシンクが、夏休みに仲良しのベッキー、ナナミを
伴って再び訪れるというもの。
この作品の持ち味は徹底して明るく健康的なファンタジー世界を描いていることだが、本作も
その空気感をうまく継承している。
1期は後半にミルヒの死の予言に端を発する魔物登場など、多少はシリアスな展開も
あったが、本作はそういった要素は無く、多少シリアス風な出だしの事象も結局はすぐに片付く
ことばかり。加えて戦興業以外のただ遊びに行くようなイベントも多かったためか、本当に
夏休みに田舎に遊びに行ったような感じ。
シリアスな要素はストーリーに起伏を与えるために使えるネタだが、それを一切排除して、
ギャグものではないバトル主体の作品で、1クール分それなりに見られる作品を作るというのはある
意味、困難なことに挑戦しているとも思える。ただ、のんびり見るにはいいんだけど、ハラハラ
感はないなあ。
戦興業があるため、バトルはあるにはあるのだが、相変わらず死なない、怪我しないスポーツ
的なものであるため、安心して見られる。ただバトルシーンそのものは可愛い感じより、迫力
重視の描写だったりする。
ここではナナミ、ベッキーも勇者として戦に参戦するが、特に印象的だったのはベッキー。
地球でのアスレチック競技においては実際に競技に興じるシンク、ナナミに対して、運動が
苦手なベッキーは見ているだけ。おそらくその辺にちょっとした疎外感があったのではない
かな。それがフロニャルドでは自分も勇者となったことで、本当の意味で一緒に遊べるように
なったみたいで、凄く嬉しそうであった。
そういう意味では1期のビスコッティ、ガレットに加えて、新に登場してベッキーをヘッド
ハンティング?したパスティヤージュが肉体を駆使するより、晶術を主体とする戦闘を多用する
国であったことが大きかったみたい。
他に1期だと応援主体だったミルヒが、積極的に戦に臨んでいたのも印象的。
シンクを中心とする恋愛関係の描写もちょっとばかり増えた印象。
もっとも当のシンクがまだ女の子よりアスレチック競技に夢中みたいで、関係性に変化は
なしといったところ。
ただ、最後の少し大人びてきたベッキーに対して印象を変えるところなど、今後のシンクの
意識の変化を思わせる感じ。
1期は多数のキャラを用意して、これでもかとばかりに人気声優を配した印象があったが、
本作もパスティヤージュ関係を中心に、更に新キャラが多数登場。これまた人気声優を投入した
感じ。
ただ1期が多数のキャラが参戦する戦興業がメインだったのに対して、本作は選抜?
メンバーによる小イベントが多かったためか、いわゆるゴージャス感は減ったような感じ。