退会済のユーザー さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 3.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
タイトルなし
ストーリー性がある分、こちらの方が前作の映画より好きだ、という方は多いかもしれない。実際、本作はお話の起伏に富んでおり、そういった意味で本作の面白さは、前作を凌ぐ。
まず、本作の敵役であるディアボロモン(以下、成長期などもこの名前で統一)が面白い。相手を小馬鹿にする、あっという間に進化する、わらわらと増殖するなど、まさしくウィルス種というカテゴリに恥じぬ行動の数々。進化中に攻撃するというタブーを三度も行うその卑怯っぷりには笑わせてもらったよ。
そうかと思えば大量に増殖した場面は非常に不気味であり、終始物語をリードする強烈なキャラクターだった。言語を用いないところが、尚更不気味なんだよなぁ。
本作の功績者は、ディアボロモンの他には光子朗だ。相変わらずのハイスペック。もはや太一の存在意義が、究極体になれるデジモンをパートナーにしているぐらいしかないじゃんって勢い。
特に光子郎君の凄いところは、それまでただ視聴者の苛立ちを煽っていただけだった世界中の子どもらを利用し、【ぼくらのウォーゲーム】というタイトルに相応しい展開に昇華させてしまった点だ。デジモンがデータである、という設定も活かしており、感心した。さすが、【知識】の紋章は伊達じゃねぇや。
強いて挙げるなら、バトルの迫力は前作に劣るという欠点はあるものの、デジモンというブランド関係なく、短編アニメ映画の傑作なんじゃないだろうか。